こんにちは、りこみです。

 

5月下旬に家族三人で訪れた

嵐山散策の記録です。

 

宝厳院のあとはレンタサイクルで

化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)へ。

一日に複数の寺社を訪れる時は

できるだけ印象の異なる寺社に

行くようにルートを考えています。

その方が印象に残りやすいので。

そういう意味では化野念仏寺は

とてもインパクトの強い場所でした。

 

 

嵐山の中心部からだと

ずっとなだらかに上り坂になっていて

自転車だと地味に疲労してきたあたりで

到着しました。

 

そこから長めの石段が続いたところに

山門がありました。

 

 

ここ化野地区は

かつては風葬の地だったそう。

風葬…つまりは野ざらしだったということ。

それを弘法太師が供養のために

寺を建立したのが始まりだといいます。

 

前掛けが掛けられていなければ

石仏とは気づかなかった。

顔かどうかわからないくらい

風化している石仏がたくさんでした。

長い長い年月を感じます。

 

 

日本の寺らしからぬ仏舎利塔がありました。

何だかインドとか東南アジアの雰囲気…

と思ったら

実際、インドの高僧を祀っているそう。

 

 

(撮影は西院の河原内では禁止されていますので外から)

 

境内の西院の河原に並べられている

8000体の石仏。

長い歴史の中で、散乱し埋没してしまい

無縁仏と化してしまった石仏を

こんな風に配列し祀られるようになったのは

明治中期だそうです。

 

 

そんな歴史を知ったうえで拝観すると

なんとももの哀しさが漂うお寺でした。

 

観光客として入らせてもらっておきながら

言うのも矛盾しているようですが…

数百年、千年の月日がたってこうして

国内、海外の観光客が訪れて

写真を撮られるとは

仏さんは思いもしなかったでしょう。

 

謙虚な気持ちで拝観させてもらいたい

お寺だなと思いました。

 

 

本堂の奥には竹林が続いています。

すごく低い背丈の多聞塀が蛇行しながら

続いていくのが大蛇みたいで印象的。

 

 

ハート型の灯籠?

妙にかわいらしく見えてしまい

このお寺の雰囲気とは

違和感すら感じてしまいましたが

このハート型は

日本古来の猪の目型という形らしい。

 

 

さて嵐山の有名な竹林も見事ですが

こちらも甲乙つけがたいほどすばらしい。

あちらに比べると

竹林が続く距離は短いのですが、

人は断然少ないです。

落ち着いて見るならこちらの方が

静かに楽しめるかな。

 

 

化野念仏寺を後にして

駅方面に戻るときのラクチンさと言ったら

行きとは雲泥の差。

ゆるやかに下り坂なので

ペダルをほとんど漕がずに

帰ってこられたような気さえします。

 

道中は整備されていて

古い街並み、お店も立ち並び

途中途中にも寺社があり

とてもいい雰囲気なので余裕があれば

いつかまた歩いてみたいところです。