2020年アメリカ


ずっと観たかったこの作品

落ち着いて満を持して‥と思っていましたが

やっと観る事が出来ました


ネバダ州の田舎町の経済崩壊を受けて

ヴァンに荷物を積み込み車上生活の旅を続ける女性ファーン

過酷な季節労働の現場を渡り歩きながら

他のノマド(放浪の民)たちと固い絆を育む道程を

ドキュメンタリータッチで淡々と描いています


ファーン役のフランシス・マクドーマンドとデヴィッド・ストラザーン以外のキャストは実際にノマド生活者と知って驚きました


ノマドの方々の演技ではなく自然な姿が

事実は脚色なしで一つの作品になると実感

そこにマクドーマンドがすっかり溶け込んでいるのが

より一層作品に厚みと感動を加えています


姉、放浪先で出会った男性

ファーンに手を差し伸べる人が2人もいながら

ましてや彼らは本当に善良な人たち

それなのに頑なにノマドの生活を続けるファーンは

頑固で共感出来ない人も多いかもしれないけれど


すべてを失い思い出に縛られていた自分から

やっと決別できた彼女

どこに根を張って生きていても虚しいだけ

自由に空飛ぶ鳥のようにしばし生きていく事を

選択する彼女の気持ち

まったく現実味のない生活をしている私ですが

すごくわかります!


雄大な自然に抱かれながら

その自然に身を委ねる爽快感

ある意味とっても贅沢

行ける所まで行けばいい‥


異世界にいながら感じた想いです