という場所に行かずに関西で活動を続けて来た僕らは、よく「地元を大切にしている」とか「関西の意地」みたいに言われる事があるけど、バンドをやりはじめた時に、真っ先に憧れたものは「東京」やった。


小学2年の時に家族旅行でディズニーランド(東京ではないが)に行って以来、バンドで初のCDレコーディングをするまで東京には行った事がなかった。

単純に言うと、東京ってものに対する憧れの大きさと恐さで上京しなかったと言うた方が良い(笑)

東京には夢や希望や自分が認められるのかという不安などか一杯一杯詰まっていた。

だから、失望するのが恐くて、東京には住まなかった。(大阪には鼻から失望していたけど)

こうなればガチガチの「神戸押し!!」神戸代表なんてデカい事言うてツアー廻った事もあったなあ(笑)

初めて東京の新宿にメンバー全員でレコーディングするために神戸から夜行バスに乗った時、緊張して、何回もバスの中の簡易トイレに駆け込んだ(笑)

バスのカーテンの隙間から高速の地名が見えて、見える度に友達にメールして

「今……てとこやねんけどどの辺りなんかな!?」

「前ちゃん、それまだ滋賀やで…」

「あっ…そーなんや」

というやりとりを朝まで付き合ってくれた友人に今となっては感謝である(笑)


それから僕らは今年CDデビューから10年が経つ。

今ふと目が覚めて(只今早稲田)ファミリーマートでスハゲティを買った。

俺が初めて東京に行ったときに最初に食べたスハゲティを平らげた。

ふと、10年前の匂いがした。

「そうや、ここは東京なんや!死ぬ程憧れた東京都や!」

あさってから「第4期ガガガSP」が始まるようなそんな気がした。