復習の技法 | 現役文Ⅰ東大生による絶対合格!!!勉強法ブログ@KURI

現役文Ⅰ東大生による絶対合格!!!勉強法ブログ@KURI

東大を含めた難関大に最短ルートで合格するための勉強法、ノウハウ、参考書等の情報を提供します。

こんにちは。

最近、私もロースクール受験に向けて地味に勉強漬けの日々が続いていますが、そういう中で「やっぱ復習ってめっちゃ大事だなぁー」と再認識したので、今回は受験生向けに効果的な復習のやり方をまとめてみたいと思います。

今から紹介するものの中には私が受験生時代実行していたものも、今になってこうすればよかったなぁと思っているものも含んでいます。

繰り返しになりますが、復習ってホントに大切で、実際たくさんの高校生を教えてきましたが、ホントにシステマティクに復習の習慣を定着させている人ってほぼいないので、今回紹介したようなことをちゃんと実行して習慣にさえできれば短期間でも成績は相当伸ばせるものだと経験上思っています。


そのイチ、「漬け物復習法」

私はけっこう読書家な方で、割とよく本の内容を覚えている方です。好きな小説であれば、小説中の主人公のセリフとかを暗唱したりもできます。

「そりゃ暗記力がすごいからでしょ?」っというツッコミはここでは意味がないので置いておき、どうやって本を読んでいるかという話ですが、基本的に、

一回読んだら二週間くらい放っておいて、二週間後に再び読む

ってことをやってます。

なんでこうするかという話ですが、まず前提として、読んだ本の内容なんて3日ぐらいたてばほぼ綺麗すっきり忘れてしまいます

たぶん忘れるというよりは、思い出せないというのが適切なのでしょうが、どっちにしろinputした内容が出てこなければそもそも読んだ意味はない訳ですよね。

そこで、埋もれて思い出せなくなった記憶の中から、覚えたい記憶を再度引き出してやるという作業が必要になります。

これが二週間後に再び読む意味です。

二週間後なので内容はほとんど覚えていないので、「あぁーこういうの書いてあった気もするなぁ」みたいな感じで読む事になります。

で、具体的にやり方ですが、二週間後の復習の際に丸々読み直すみたいなことはもちろんやりません。

面倒だし、一回読んだ本を二度読むなんて二度手間感が半端ないからです。

なんで、

1、一回目読む時には、大事だと思う場所、覚えたい箇所に線を引き、かつ、その部分に半透明のポストイットを張っていく。

2、二週間後に読む際、ポストイットのページの線の部分だけ読む。この際、必ず「なんでここに線引いたのか」を考え、よくわかんなかったら前後を読んでその理由を探る。それでもわからなかったらその箇所は放棄(←こーいうテキトーさは受験とかにおいてすごい大事です。完璧主義は破滅を招きます。)

3、読み返した部分の中でも特に大事だと思う箇所をノートに書き出していく(線の箇所を全部書くことも多いけど)。こうすることで、覚えたい箇所だけ抽出したノートが完成する。

という手順を踏みます。

あとは、そのノートを週末に必ず見直すとか、そういうルールを決めて実行すればOK。

これ、何をやってるかというと情報の集約化と一元化ってやつです。

受験勉強とかでも、復習せんといかん!(熊本弁)ってのはわかってても、あの参考書見て、あの問題集の解説読んで、古文単語帳見て、英単語帳見て、って大変でしょ。

人間は大変なこととか、めんどいなぁと一瞬でも思うことは続けられません。絶対。

そこらへんの人間の弱さを十分に自覚し(ソクラテスも無知の知が大事って言ってるでしょ。ダメダメさを認めることから進歩は始まるんだと思うよ。)、極力少ない労力で、楽して復習できる方法を探すべきです。

その意味でこの方法はオススメです。現に私でも続いてるわけだし。

ちなみに、この方法クリエイティブ・ディレクターの嶋浩一郎さんのパクリでもあります(知らなねぇよなぁ。)。
一応、紹介しておこう。



嶋浩一郎のアイデアのつくり方 (ディスカヴァー携書 3)/ディスカヴァー・トゥエンティワン

¥1,050
Amazon.co.jp


その二、脳内再現法

そのイチが比較的長い目で見た復習法だったのに対し、こっちは超短期で知識を入れる際のインパクトをいかにでかくするかにフォーカスした方法です。

実際、そのイチとその二をちゃーんと実践できたら、たぶん受験勉強ぐらいであればかなり最強な感じになると思います(ホントにそう思うよ)。

やり方は簡単で、勉強のスパンを設定し(たとえば90分をひとつの区切りにするとかね)、90分勉強したら教科書や参考書からいったん目を離して頭の中でその時間で勉強した内容を想起するという方法です。

ただ、90分勉強していざ「よっしゃぁ、今から思い出すぜ」と意気込んでも、これ、けっこうムズいのです。

「はて?最初に何やったっけ?」って感じになるのがフツーです。

なので、とりあえず最初のうちは勉強した項目だけでもメモしながら、それを基に思い出すといいんじゃないだろうか。

1、三項間漸化式の解き方
2、エジプトのイスラーム王朝の変遷
3、「ぬ」の判別

みたいに。

それを見ながら、

三項間漸化式はまずこうやって、こうして、そんでこうするんだよな・・・

エジプトのイスラーム王朝は最初がアレで、それでアレが起こって、次にアレになって・・・

みたいな感じでやるわけです。

で、やり方はわかったと思うけど、これやっぱ大変なんですね。

実際、これがスラスラできる人って相当な記憶力だと思います。

ただ、大変ってことはそれだけ頭に負担かけて記憶って作業をやろうとしてるってことでもあって、それくらいしてやらないと我々の怠惰な脳みそはたいしておもしろくもないようなことをわざわざ覚えたりはしてくれないわけなんすよ。

もう一個大事なのは、これ、思い出そうとした時にスラスラ思い出せるのが重要なんじゃなくて、「やべっ!全然覚えてないやん!」ってことを自覚して、その段階で学習内容を振り返ろうとする姿勢をちゃんと作ってくことに何よりの価値があるんですね。

特に、難関大志望の子には完璧主義がとくかく多いので(そんなことないけどっ!って思ってるキミ、気付いてないだけやで)、こういう自分の定着の粗みたいなのが目につくというか、そういうのを積極的に探っていく形の勉強法を避けがちです。

ただ、そこに向き合わない限り、本物の勉強とはいえないわけで、「覚えてるかっ?お前、ホントに覚えてんのかっ!?」って自分に自問自答しながらやるくらいの疑い深さを持って日々の勉強に臨んでほしいと思っています。

ここまできてわかったと思いますが、復習のやり方ってのは、けっこう精神論っていうか、勉強自体の向き合い方に関わってくる部分でもあります。

復習を通して、自分がホントに身になる勉強ができてるのかを振り返ってみるのもいいんじゃないでしょうか。

で、実はこの方法もパクリで、元ネタは荘司雅彦という弁護士の人が書いた本です。
これも一応紹介しましょー。

最短で結果が出る超勉強法 (講談社BIZ)/講談社

¥1,470
Amazon.co.jp


そのサン、「呪いのお札法」

ここら辺から前二つに比べるとショボくなってきます(前二つがそれだけ大事ってことだヨ)。

ちなみに、この方法は以前このブログでポストイット勉強法として紹介した方法の名前を変えただけです(ちなみにGoogleで「ポストイット 勉強法」でググると二番目に出てきます。すごい!!)。

やり方は以前のブログを参照してもらえばいいわけですが、イメージ的には部屋にさも呪いのお札のようにペタペタとポストイットを貼りまくって我々から大事な記憶を搾り取ってしまう悪霊を退散しようという方法です。

ま、そういう設定はかなりどうでもいいですが、記憶術としてはけっこうよくできていて、というのも、やっぱり覚えるには夜寝る前に詰め込んで、朝起きてすぐに確認するという睡眠の機能を最大限に活かすやり方がベストなわけです。

具体的には、勉強の終わり際にその日やった内容をザァーッと見直して、覚えるべきポイントを正方形のポストイット(↓みたいなヤツ)にどんどん書き込む。そんで、それを壁にペタペタ貼付けて、寝る直前に内容をダァーっと復習する。あとは気持ちよく熟睡、そんで朝起きた直後にトイレよりも歯磨きよりも前にまずポストイットを確認し、覚えてるやつをはがして覚えてないやつはそのまま残しておきます(このやり方だとけっこう驚くくらい覚えてます)。はがしたポストイットは重ねて一つの束にしてまとめておくと、試験前の確認とかに便利です。

住友スリーエム(3M) ポスト・イット(R) 強粘着ノート 50×50mm 蛍光混色 5個パッ.../住友スリーエム(3M)

¥1,260
Amazon.co.jp

この方法はセンターの直前とか、「問題演習をする中で抜けている穴を塞いでいく」段階で特に威力を発揮します。逆に、まだ暗記が全然進んでない段階でやっちゃうと、部屋がポストイットだらけになり、貼るだけで全然復習しないというかなり意味ない感じになっちゃうのでそこらへんは注意してください。

そのヨン、「手帳はトモダチ法」

一応名前付けましたが、単純に手帳を使って復習しようゼ!ってことです。

シンプルすぎだろっ!と思うかもですが、案外こういうのをちゃんとやれてる人は少ないわけで、かのエジソンだってマメにメモをとるという何でもないことをちょっと頭おかしいぐらい継続し続けたことによって発明王たり得たわけですから、こういうのもちゃーんとやりさえすればかなりの効果があります。

私は高2ぐらいの時から実践していて、とにかくいつでもポケットにコンビニとかで売ってるメモ帳を突っ込んでおいて、授業でも自習でも「これ、覚えたがいいな」と思うことを科目に関係なくどんどん書き込んでいきました。

あとはひたすら復習。昼メシ食った後のちょっとした時間、保健体育の時間、自転車小屋の前で彼女を待つ時間(待ったことないけど)とか、空き時間に手帳を見ることを習慣にしてください。

こうした復習を習慣づけていくことで、普段の学習でも「覚えるべきポイントはどこだろう?」ということを意識しながら勉強する姿勢も身に付いていくので、その意味でも非常に有意義です。

この方法を続けているとけっこう手帳の消費量が半端なくなってきて、半年も経てば机の片隅に手帳の山ができるはずです。

夜中にそれを眺めながら、俺の知識もなかなか増えてきたじゃないかグフフ・・・とか呟いてたらたぶんけっこういい感じです。


以上、4つの暗記法を紹介しましたが、どの方法にも共通するのは、まず「覚えるべき情報を抽出して、すぐ見れる形で整理する」こと、ほんで、人間って生来怠け者なんだぜってことを重々頭においた上で「極力少ない負担かつ高頻度で復習できるシステムを習慣づける」こと。

これに尽きます。

復習がちゃんと習慣付けされて軌道に乗ってくれば、日々の勉強の定着度は驚く程変わってくるので是非実践してみてください。

あと、他にもいろいろやり方はあると思うので、何かいい方法を発見したら是非教えてくださーい。

では、またそのうち!