TODAY'S
 
記憶の交差点

 

チャーハンは赤字でも旨かった

高校生だった頃、今から40数年前の話だ

 北習志野のロッテリアでバイトしてた

時給は325円

今じゃ考えられない低賃金だ

 でも、休憩時間になると、俺は隣の中華料理店

――たしか「大黒屋」だったと思う――

に足を運んだ

目当てはチャーハン、 確か500円だった

時給325円の俺が、赤字覚悟で食べるチャーハン

 冷静に考えれば、働いた時間より高い飯を食ってる

 でも、そんな計算はどうでもよかった

 だって、本当に旨かったんだ

玉子の香り、ネギの甘み、パラパラの米の炒め加減

 厨房の炒め音が、俺の腹と心を同時に満たしてくれた

その一皿が、俺のチャーハン愛の原点になった

赤字でも、旨けりゃ勝ち

 それが、昭和の高校生だった俺の昼飯哲学だった

 

 

チャーハン 大黒屋 昭和の旨い記憶