映画【片腕カンフー対空とぶギロチン】 | G16 Holic

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$G16 Holic-映画「片腕カンフー対空とぶギロチン」
片腕カンフー対空とぶギロチン
1975年/台湾/カンフー
監督:ジミー・ウォング
主演:ジミー・ウォング
1978年日本公開

前作で悪者を倒した片腕ドラゴンことスーパースター・ジミーさん。
ジミーさんは彼を慕う弟子に囲まれて道場を営んでいた。
だが、そんな平和も束の間。
前作のボスには“空飛ぶギロチン”を操る師匠(盲目の老師)がいたのだ!
弟子のカタキを取るために町へとやってきたギロチン。
さて、ここで“空飛ぶギロチン”についての説明だ。
ギロチンは帽子に鎖がついているような形をしており、周囲に刃がついている。
これを当てるだけでもダメージを与えられるが、それよりも恐ろしいのは、
投げつけたギロチンを相手の頭に被せると、
顔がすっぽりと覆われて、首から上が引き千切られるように出来ているのだ!
このギロチンによって“ニワトリ”やら“片腕の食い逃げ男”が犠牲になっている。
弱い者イジメはやめろギロチン!

さてその頃、ジミーさんの町では武道大会が開催されていた。
なぜか世界中から様々な武道家が集まってきた。
またしても登場したのはムエタイ使いとヨガ拳法の使い手!
ジミーさんも参加を誘われるが、色々と言い訳して辞退。
さすが前作の教訓が生きているな!(笑)
この武道大会なんだけど、
まさに実写版『魁!男塾』という感じでかなり面白い!
むしろこの映画の最大の見せ場とも言える。
ジミーさん出てないけど。(爆)
ちなみに腕を伸ばして戦うヨガ拳法使いは、
『ストリートファイターII』に登場する
ダルシムのモデルになった
と言われている。

異様な盛り上がりを見せる武道大会だったが、途中でギロチンが乱入。
片腕の参加者をジミーさんと勘違いして抹殺。
さらに主催者や他の参加者にも危害を加えてドッチラケにする。
自分が狙われている事を知ったジミーさんは道場をたたんで隠れようとする。
ギロチン対策を練るためだ。
なぜかみんなから嫌われているジミーさん。
なぜかギロチン側についたムエタイ使いやヨガ拳法使いに襲われる。
実力的には自分より上だと思ったのか、
ムエタイ使いとは熱した鉄板の上でのタイマン勝負。
ハダシで戦っていたムエタイ使いは火傷で本来の力を出せずに死ぬのだった。
ジミーさん、頭いい~!

さらには追ってきたギロチンに対しても用意周到なジミーさん。
手オノが飛び出す仕掛けの小屋に誘い込み、
相手が盲目なのをいい事にまんまと罠にハメて殺すのだった。
この映画を通してジミーさんは
「勝負はキレイ事ではない」という事を教えてくれたに違いない!

いやしかし、それにしてもバカ映画として名高い本作だが、
突き抜けたエンターテイメント性がすがすがしく、
逆に完成度の高い映画とも思えてしまうから映画は奥が深いよな。