お前は可愛い。可愛すぎるから、心配なんだ。


心配性


「晋ちゃぁ~んvV」

ぎゅぅうっと晋助をきつく抱きしめる銀時。

しかし、晋助は浮かない表情(カオ)をしている。

「うるせェな。抱きつくんじゃねェよ」

ギロリと銀時を睨む晋助。だが、当の本人には

全く効いていない。

「なになに~?晋ちゃん、なんか悩みでもあるの?」

心配そうに晋助の顔を覗き込む銀時に不覚にも

ときめいてしまった晋助だが、気持ちは浮かないままだった。

「いや、そンなんじゃねェ。」

そう言って、立ち上がり刀を腰に下げる。

つられて銀時も立とうとするが手で制し、玄関へ向かう。

「じゃァな、愛してるぜェ銀時。」

ガラガラと音をたてて戸を開き、ゆっくりと帰途を辿る。

「え!?ちょと、晋ちゃん!」

急いで晋助を追いかける。

ヒラヒラと手をふる晋助の姿を見つけると銀時の走る速度が

速くなる。

「晋助ッ!!」

晋助の名前を呼ぶと、晋助の足がピタリと止まる。

銀時がゆっくりと晋助に歩み寄り、

「また、どっか行くの?」

晋助を抱き寄せ、晋助の頭に顔を埋め訊く。

「あァ・・・・。大丈夫だ、死にはしねェ」

喉の奥でククと笑って、銀時に腕を解くように言うと

身体を離し、

「おィ、銀時よォ・・・・。なんだ、その表情は?

船まで送ってくれンだよなァ?

それまで、話そうや」

そう言うと、晋助はまた歩き始める。

それを追いかけるように銀時も歩き出す。

それから、数十分の間に他愛もない話をいくつかして

お互いに笑いあった。

そして、

「俺ァ、ここでいいわ。銀時もここからは立ち入り禁止

だからな」

「晋ちゃん!」

「あァ?」

ちゅ

優しい触れるだけのキス。

「絶対に無事で帰って来いよ?

じゃなきゃ、ペナルティ加算だ」

ニヤリと笑う銀時に晋助は、

「ククッ・・・・。心配すんなや。俺としてはお前のが

心配だぜ?」

「銀さんは、大丈夫!ほら、早く行きなさい」

晋助の腰を軽く押して船へと促す。

それに従うように晋助も船へ乗り込む。

「また、な」

含み笑いをし、銀時は港を後にした。


心配性の二人だけれど、これからもずっとずっと

離れるコトはないんだよ。