研修業界では、「研修で習ったことを職場で実践しているか」という永遠の課題がある。


しかし、たいていの研修会社では研修後の実施率を測定していない。これまで研修実施後に「研修で習ったことを職場で実践しない」のは、受講生に問題があるとして片付けられていた。


何の工夫もせずに研修を実施すると、研修後の実施率はだいたい20%前後である。


以前、研修会社に勤めていた時もそこが気になって上司に相談すると、

「やらない受講生が悪い!」と一言で片づけられた。


しかし、80%の受講生が実施できないような研修では、やはり問題だろう。


それではいけないと、それからいろいろ勉強し、5年間の試行錯誤を経て、ようやく「パフォーマンス型研修」というソリューションを作り上げ、「受講生の職場での実践」と「それに伴う実務上の成果」を出せるようになった。


弊社の研修では、必ず研修の最後に行動計画書を書いてもらい、時間があれば講師が添削をし、一定期間の職場での実践ののち、成果と学びを記入して、報告してもらう。


さらに、それに講師がコメントをし、さらなる実施を促す。


そういう観点からすると、研修の最後に決意表明や行動宣言をさせることは、全く意味がない。


記録を取るのであればいいが、口頭で発表させるだけなら、単なる儀式である。時間の無駄である。


予算と時間がある会社の場合は、少なくとも半年間は1ヶ月1回講師がフォローに行く。そこまでやって、初めて実務で成果が出るのである。


たいていの研修会社や講師は、面倒臭がって、フォローをしない。


また、半年間もフォローをするということは、コンサル的な関わりも求められるので、生半可な想いやスキルでは到底成果を出すことができない。言い方は悪いが、口先だけの講師では見透かされて長続きしない。


先日、ある会社でのチームビルディング研修から3ヶ月後に、全参加者46名の行動計画書にコメントを入れた。


実施率は、95.7%だった。


素晴らしい。いろんな取り組みが社内でなされ、成果が上がっている。46名分のコメントを書くのは大変だが、受講生の行動と成果と学びが書かれた行動計画書を読むことが非常に楽しい。


だから、クライアントから研修の費用対効果を問われても、研修後の受講生の実施率という指標がひとつの回答になるのである。