情報や知識はネットで検索すれば、すぐに出てくる。
我々が小・中・高校、さらに大学教育と16年間で得た知識は、おそらく小さなUSBメモリに入ってしまうだろう。
だからこそ、本当に体験したこと、現場を知っていることがますます重要になってくる。
「ネットではああいうふうに書いていますが、実際にはこうでしたよ。」と言える事が貴重なのだ。
最近は、海外旅行に行く若者が減ってきているということだが、知り合いの二十歳になる息子さんは、「モロッコは、こういう国だ。文化はこうで、政治的はこうだ。」とネットで調べたことをとうとうと語って知ったような気分になっているという。
だが、実際にマラケッシュの空港に降り立ち、その空気、臭い、埃っぽさ、聞こえてくる音楽や言葉を体験してはいない。
体験とは、五感に圧倒的に迫ってくるものだ。
母親は、「そんなに言うなら、モロッコに行って体験して来い!」と言うのだが、彼は行く必要はないと考えているようだ。
いざという時、土壇場で力を発揮するのは、ネットでの検索能力や空虚な知識ではない。
実際に体験したかどうか、その体験を元に問題を解決できるかどうかだ。