江戸時代から明治・大正から昭和の初期に至るまで、早く老人になりたい、素敵な翁(おきな)になって人生を謳歌するのが風流だという「翁の文化」があったという。
当時は、儒教の影響もあって、年寄りを尊敬する、いたわる習慣も確固として存在していた。
ひるがえって、現在の日本では、どちらかというと「年を取りたくない」、「若返りたい」、「若者を理解しよう」、「若者を見習おう」といった傾向が強い。
しかし、中国人や韓国人の留学生と接していて、彼らには「年上を敬う」儒教の精神が色濃く残っていることを何度も感じたことがある。
若者に迎合することが果たしていいことなのだろうか。
新人研修を担当していてもジレンマに陥るのもこの点だ。
若者を理解して対応することとついつい説教をしたくなる自分との絶妙なバランスの上で、研修を進めていく。