最近ファシリテーション研修について、続けざまに同じような意見を企業の研修担当の人から聞いた。
昨今は、企業の中でファシリテーション研修が流行っている。
担当者曰く、
「2日間のファシリテーション研修を実施したけど、全然身についていない。」
「ツールやスキルばかりを教えて、それが使えない。覚えきれない。」
「場をどうやって作っていくか、というようなことは教えてくれない。」
などなど。
私のこれまでの経験から言わせてもらうと、2日間の研修で『ファシリテーション』が身につくと考えること自体が間違っている。
「発散・収束のプロセス」や「プロセスのデザイン」、「ロジックツリー」や「マトリクス」などのツールをいくら教えても、それをどう使いこなすかは、実戦あるのみだ。
ある場面で有効なツールが、違う場面ではほんの些細な要素が違うだけで使えなくなったり、前回うまくいったことがメンバーの気分によってうまくいかなかったり、場数がモノを言う世界だ。
「場を作る」とか「空気を読む」、「議論の流れを変える一言」とった目に見えないことを伝えて、それを理解し、実践できるようになるには、センスと相当な場数が必要だ。
だから、2日間の研修で「ファシリテーション」が身につきます、と謳っている研修は、誇大広告であり、インストラクショナル・デザイン を知らないということを自ら認めているようなものだ。
2日間の研修でのゴールとして、デザインとして許容できるのは、せいぜい「ファシリテーションの基礎知識を知ること」、「ファシリテーションに必要な基本的ツールを知ること」、「簡単なファシリテーションを体験すること」、これぐらいだろう。
ファシリテーションを知り、体験する2日間には、意味がないと言っているのではない。
それはそれで、貴重な体験になるだろうし、弊社でも2日間のファシリテーション基礎研修は提供している。さらに、研修が終わった後に職場で実践しやすいデザインとツールを提供している。
本当に身に付けようと思うなら、2日間の研修の後に少なくとも3日以上は、講師の指導の下、ファシリテーションを経験することが必要だ。