研修業界では、規模の経済が働きにくい。


だから、研修業界では、圧倒的なシェアを持つ企業というのは現れない。


仮に10種類のプログラムを10クラス並行で、受注したとしても、規模の経済は働かない。延べ100クラスの規模ではあるが、まず10種類のプログラムのデザイン、テキスト、資料やシート類、備品、レッスンプランを準備しないといけない。


それから、10クラス並行ということは10人の講師のクオリティをマネジメントしなければならない。トレーナーズ・トレーニングを実施するをしなければならない。


そういうわけで、ほぼゼロから作り上げるのと変わらない手間がかかる。


また同じ「問題解決研修」や「マネジメント研修」といっても実施する際には、必ずクライアントの要望に応じてカスタマイズをする。これは、デザインを組みなおすこととテキストの改定が必要であるということだ。


さらに、以前から指摘しているが「ノウハウ」や「知識」の賞味期限が非常に短くなってきているので、経験値を積み上げて利益を出すということも難しくなってきている。


習熟曲線が働かない業界になりつつあるのかもしれない。


研修業界は、マイケル・ポーターの言葉を借りると典型的な「多数乱戦業界」でなのである。