~受講生のレベルに合わせる
人間は、だいたい自分のスキルベルの20~30%増しの課題を与えられると最もモチベーションが上がるという。講義が難しすぎるとついていけなくなり、簡単すぎると退屈になり、研修は失敗する。
そもそも受講生のスキルレベルが把握できていないと、インストラクショナル・デザインはできない。
研修のねらいや達成目標がゴールだとすると、受講生のスキルレベルはスタート地点である。そのギャップを限られた時間の中で埋めていくのがインストラクショナル・デザインである。
だから、事前の受講生のスキルレベルの把握は必須なのである。
担当者からも受講対象者の社歴や年齢、性別、職種、これまでの研修の受講暦なども併せて聞くようにしないといけない。
さらに、受講者や受講者の上司にインタビューをすることが一番確実である。担当者の説明と食い違うこともあるし、本人が何を考えて日々仕事に取り組んでいるのか、上司が何を期待しているのかも明らかになる。
また、事前に受講者にレポートを提出してもらえれば、その文章から論理的思考のセンスや文章力、知識などが把握することができ、インストラクショナル・デザインは容易になる。
弊社の場合、複数回に渡るアクションラーニングやプロジェクト型研修を受注するするときは、インタビューと事前レポートを実施することが多い。それが、プロジェクト成功のかぎでもある。
言い方を変えると研修講師が、「受講生のレベルが低い」と嘆くのは、事前の情報収集が甘かったということである。
ある会社の社長が私の研修をオブザーブされ、その後の懇親会でボソッと言われた。
「三宅先生、やつらのレベルに合わせなくてもいいですよ。ビシビシやってください。」
その気持ちはよーくわかるが、びしびしやっても受講生の理解度が低かったり、彼らの行動が変わらなければ、何の意味もない。