明日から始まる研修の教室にたたずむことや受講生がみな帰った後のがらんとした教室が好きだ。



研修会場と宿泊施設が同じで、しかも前泊するときには、前日に教室を見せてもらうことがある。



明日のために配置された机といす。テキストやワークシート、備品が整然と並んでいる。まるで、明日始まる物語を待つ舞台のように感じる。



教壇に立つ。



一気にボルテージが上がる。



誰もいない教室を見渡して、明日の研修に思いをはせる。



教壇を降りて、教室を歩き回る。そして、受講生の席に座ったり、教室の後ろから自分が立っている教壇や受講生の後姿をイメージしながら、眺める。



きっと明日もうまくいくという実感を得たら、教室を後にする。



会場の担当者など誰もいない場合は、そこで、明日の研修の講義をリハーサルしてみることもある。



これがまた楽しい。



乗ってくるとついつい30分以上もしゃべっていたりする。




そして、研修が終わったあとの教室。



研修終了後もたいていはクライアントの担当者がいたり、教室を早く閉めないといけなかったり、懇親会があったりと、教室で一人になれることはめったにない。



だから、研修終了後の教室で一人になれる時は、しばしその日の研修を振り返る。



研修をやりきったという心地よい疲れと充実感、幸せなひとときである。



受講生の表情や自分の発した一つひとつの言葉、教室の空気の変化などを反芻する。



あの時、こういう受け答えをしたほうがよかったかなとか、あのセリフは決まったなどと一人悦に入る。