司馬遼太郎の『世に棲む日日』(全4巻)を読んだ。
幕末の風雲を吉田松陰と高杉晋作を中心に描いた物語だ。
長州藩は、幕末の雄藩といわれながら、風雲に翻弄され、藩の滅亡寸前まで追い込まれていく。
その壮大な物語を語りながらもしっかりと展開される司馬遼太郎の日本人の意思決定論や英雄論、政治論、思想論などは見事だ。
思想は『狂』であると吉田松陰は言うが、果たして現代に思想はあるのだろうか、思想家はいるのだろうか。
また、教育者としての松蔭に興味を持った。松下村塾という寺子屋で、弟子に対してその長所を見抜き、引き出し、育てた。その弟子たちは、尊皇攘夷や開国論を理論化した思想を教え、弟子たちは幕末を奔走し、明治維新を成し遂げる。
この小説では、吉田松陰の教育については、あまり枚数が割かれていないので、他の文献に当たってみたい。