五月一日はメーデーである。打上げの焼肉会は啼鳥山荘バーベキュー場が会場で組合役員のワタシは手伝いのため終日山の中にいた。Tさんに無理を言って、車に自転車を積んでもらい啼鳥山荘まで上がった。帰りの下り道をおニューの自転車で走ってみたかったのだ。
焼肉会が終わり、啼鳥山荘からほりでーゆ~あたりまでびゅーんと下ったらやっぱり気持ちよかった。下りの途中で思い付いて烏川緑地へ、いつも昆虫クラブで歩くコースを走ってみた。
川辺エリアの一番上流の方、東屋から沢沿いに下りてビオトープ池の横を走り、イタヤカエデの大木の所から坂道をキコキコと上って、カツラの木の横から歩道まで階段下りして木の橋を渡って、ちょっとMTBぽいじゃんと自己満足。管理棟を覗いたら、Oさんはお休みだったけどNさんがいらして、小野沢に架かる橋んとこにカワガラスの巣立ち雛がいるよと教えてくださった。双眼鏡を借りて連れて行ってもらった。ほらあそこと指差した方を見るが時間は既に午後四時を過ぎており、しかもこの曇り空で光が足りない。ワタシの肉眼じゃさっぱり分からん…。
「ほら、あの黒い石の上に白いフンが見えるでしょう?その上のとこ…」と教えていただいて、どこ~?と双眼鏡を目に当てたがまだ分からん。
…と、何か黒っぽい塊の一部が一瞬、白く光った。雛がお目メをパチクリしたのである。やっと分かった!
塗れた石の色と同化している。橋の上から丸見えの石の上に居るのだが、身じろぎもせずひたすらじーーーーっ、としているから全く分からない。お母さんの言い付けを守っていい子にしてるんだねぇと感心する。ウチのハルとはエライ違いである。しかし、瞑っているお目メを時折、パチクリ、パチクリとやる。何だか眠たそうである。
暫くすると上流の方から一羽、別のカワガラスが石を伝って下りて来た。ヒナ君は黙ってじっとしている。あれ?親鳥が来ると口開けてピーピー鳴くんだけどね…とNさんは不審そうにおっしゃる。
その内上から来たのがヒナ君の隣へ来て嘴の辺りをちょいちょいと軽く突付いた。それでもヒナ君は黙ったまま。ゴハンちょーだい、という感じじゃないのだ。
降りてきた方も「さぁゴハンよ」というより「ねー、ゴハンもらった?かーちゃんまだ来ない?まだもらってないの?」と言ってるような…。
どうやら巣立ち雛は二羽いたらしい。ヒナⅡ君は眠くも疲れてもいないのか、かーちゃんの言い付けを守るつもりが無いのか、そのままじゃぼんと水に入ってすぐにぷかりと浮くと別の石へひょいと上がり、苔の間を突付いたり石の隙間を覗き込んだりしながら更に下流の方へ、石を伝って行ってしまった。
橋の上からあまり長いことじーっと見ていても悪いような気もして、Nさんと管理棟に戻って少しお話をお聞きして、今度は自転車に乗って出てみた。コサメビタキがいるとお聞きしたので行ってみることにした。
橋の上はそのまま通り過ぎようと思いながらちょっとだけ、と覗いてみたら、今度は見つけられた。さっきと同じ姿勢でじーっと…。今度はまばたきもしない。 石の上で眠っちゃったらしい。転げ落ちてじゃぼん、ってならなきゃいいけど、なんて思いながらその場を離れた。
コサメビタキはカツラの辺りと教わったのでその周辺をウロウロしていたら、ちらと小さな鳥のシルエット、アレかも、と思いながら、双眼鏡も無いし暗いし、日を改めることにした。帰りがけにもう一度橋の上から覗き込む。ヒナ君、動いた形跡が無い。ホントに石と同化しちゃうんじゃないかしら。
メーデーのために年休をいただいたのだが、焼き肉会場が啼鳥山荘でよかった。自転車にも乗れたし、カワガラスにコサメビタキ(だと思う)に、小川の端に咲いたネコノメソウも綺麗だった。好い一日だった、と思いながら更に自宅まで、ルンルンと下りを飛ばしたのだった。