こんにちは。行政書士もできる往年の映画ファンgonzalezです。
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TVドラマ『今日から俺は!!』に出演している役者たちが素晴らしい。
舞台のシェイクスピア役者で鳴らしたうえTVドラマ『ゆとりですがなにか』(16)で新たな一面を見せ、TVドラマ『おっさんずラブ』(18)で一大ブレイクを果たした吉田鋼太郎。本ドラマでは主役の三橋貴史の父親を演じる。
映画『帝一の國』(17)では菅田将暉の父親役として菅田との見事な掛け合いを魅せたが、今回もムロツヨシや佐藤二朗らと渡り合う。
自分は舞台俳優に弱い。彼らのライヴ感覚に満ちた力量にはほとほと敬服している。吉田だって正統派のシェイクスピア役者だ。それがバカみたいなドラマや映画で喜劇的な演者として地力を見せつけている。
何しろ芝居の要である“間”の取り方が実に巧い。自宅に押しかけて来た佐藤二朗との掛け合いもマジで感服。ただのバカ騒ぎにしか見えないかもしれないが、これはちょっと真似できないだろう。菅田将暉とのやりとりもそうだった。
ビル・マーレイのようなコメディアンがシリアスな芝居を見事にこなすのを見ると、まずは芝居の実力が無ければ喜劇は無理だと実感する。ジャック・レモンやウォルター・マッソーを見ても然り。
これからも大注目の吉田鋼太郎だ。
その細君に扮するは何と。あの宝塚歌劇団のトップスターだった瀬名じゅんである。
一見本物のおばさんでそこらへんのスーパーマーケットにいそうな雰囲気。マジで三橋貴史のおっかさん役が板についている。もう第1話から気になる存在だった。
驚くべきは第8話で佐藤二朗と対峙するシークエンス。佐藤に向かって“地獄突き”を連打するのである。一体どこで覚えたのか。アブドゥラ・ザ・ブッチャーのファンだったのか。
それだけで爆笑ものなのに呆気にとられていた吉田が笑みを浮かべるや細君に倣い地獄突きを放つのだ。とんでもない夫婦ではないか。佐藤もたじたじである。
*俺も参戦!*
元宝塚のプライドも何のその。こんな女優が大好きだ。
さて、ここで三橋・伊藤コンビの最大のライバル。開久高校のツートップを挙げないわけにはいきますまい。
片桐智司役の鈴木伸之と相良猛役の磯村勇斗。
鈴木は映画『桐島、部活やめるってよ』(12)でバレーボール部の副部長に扮し、松岡茉優から劇中でゴリラ呼ばわりされていた。だけあって眉をいじると中々にそれっぽくワイルドな感じになる。むしろ片桐役の方が上品でスマートに見えてくる。
ちなみに、松岡は大賀もチビと言って見下していた。
神木隆之介率いる映画部の面々VSバレーボール部の騒擾を引き起こすトリガーを弾いたのが鈴木。
映画部員の手作り隕石をそれと知らずして蹴っ飛ばしたことに神木が逆上。ゾンビの逆襲を招来した。
*こいつら全員喰い殺せっ!*
→疾風怒濤のゾンビの叛乱『桐島、部活やめるってよ』
そんな鈴木は今や大所帯のEXILE系(劇団EXILE)。よって当然『HiGH&LOW』シリーズにも出演。アクションはお手の物。本ドラマでは既に三橋とタイマン勝負で何となく引き分けており、第9話では伊藤との真っ向勝負を熱演してくれた。
実際、似た者同士の熱い闘いは今までで最も見応えあるタイマンでムネ熱な真剣勝負に視聴者のボルテージも急上昇だったに違いない。
芝居はといふと片桐役ではあまり本領を発揮できていない気がするがどうだろう。磯村と比べるとどことなく作り物めいた印象が強いからか。まあ、普段からノーマークなので何とも言へないが。
一方、相良を演じる磯村はレギュラーメンバー中で最凶のルックスである。
『仮面ライダーゴースト』の仮面ライダー俳優。NHK朝の連ドラ『ひよっこ』(17)でヒロイン有村架純の配偶者になる料理人ヒデ役を好演。その後、映画『覆面系ノイズ』(17)でバンドのドラマーを演じ、『恋は雨上がりのように』(18)『ういらぶ。』(18)が公開。『春待つ僕ら』の公開も控えている。
そのヒデが好い人だったので今回のはまりすぎるヒールには吃驚だが、180度の転身に見事に答えている。素でやっているかのような凄みすら感じる。
キャラ的には男気を秘める鈴木と異なり「仁義も何もないからな」と子分に言わしめる悪辣なヤツ。鈴木が伊藤の開久版なら磯村は三橋の開久版と言えよう。腕っ節のみならず奸計にも長ける一筋縄でいかないタイプだ。そんなキャラが憑依したかのような磯村恐るべし。である。
同時に現在放映中のTVドラマ『SUITS/スーツ』でも今田美桜の兄役で、主役の中島裕翔の足を引っ張るダークサイドの人物に扮しておりブラックな役が続いている。
ヒデは転落した人生を送り、みね子は中学生相手におかしなことになっている。人の一生といふのはわからないものだ(笑)
彼は地味な顔立ちながら露出が多くなっていて若手有望株の一角を占めている。今後は善悪いずれも大丈夫の全方位的キャラをやっていけるだろう。
ところで、赤坂理子役の清野菜名はどうだったか。
朝の連ドラ『半分、青い。』で一気に全国区に。映画『暗黒女子』(17)ではメインキャストに連なり、現在は本ドラマの影響もあって人気上昇中だ。
そんな彼女も汎用性の高い女優だと思う。理子のような聖子ちゃんカットが似合うjkも、人生投げ槍な漫画家も大丈夫。『暗黒女子』のようなミステリアスなキャラもOKだ。清楚で上品なルックスなのだが、何でも来いの雰囲気あり。
そこで、個人的には朝ドラ『わろてんか』の徳永えりのようなポジションも向いているのでは。と感じたりした。
→『わろてんか』の伴走者・徳永えりを観続けてきた
今回はアクションシーンを巧みにこなしていて驚かされた。なかなか堂に入っているのが凄い。赤坂流道場主の娘といふ立場ゆえ避けては通れぬ格闘場面だが、この武道は合気道なのか。それとも柔術系なのか。よく分からぬが起用に応えていることは確かだ。
意外と『HiGH&LOW』などのレディース役もイケるやも知れぬ。などと想像した。
さてさて、毎回登場するゲストの顔ぶれも楽しい。小栗旬、山田孝之、柳楽優弥、城田優、波岡一喜、戸塚純貴、中村倫也、高橋克実、島崎遥、須賀健太、浜辺美波、等々。
ほんのちょい役で気付かぬケースもあるが、福田監督のセルフパロディは目立ちまくっている。柳楽など『アオイホノオ』の焔モユルそのままの衣装でびっくりだ。
その他気付いたところでは『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』(17)、『あさひなぐ』(17)、『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(18)などで重宝がられている富田望生が環奈嬢一派のメンバーで顔を出していた。
『血まみれスケバンチェーンソー』(16)で内田理央の敵キャラを演じた山地まりが環奈嬢にぼこられる不良jk役で出演。エンドクレジットに名前を発見。
そんな終了間近の『今日から俺は!!』。久々に期待以上の拾い物だった。
日曜の夜は『下町ロケット』と『今日から俺は!!』を楽しんで就寝。といふ流れの視聴者も多かったのではないだろうか。娯楽作品として大成功だ。若手俳優を観るにもうってつけだった。
たまにはリラックスしてこんな作風のドラマを観るのもいいだろう。
本日も最後までお読み下さりありがとうございました。
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