こんにちは。行政書士もできる往年の映画ファンgonzalezです。
訪問ありがとうございます。
では早速文豪漱石居士の理想とする女性の外面的特徴を挙げてみよう。
いちいち引用元を提示するのも面倒なので、ざっくばらんにまとめてみたい。
*昨年のTVドラマ* *尾野真知子演じる鏡子夫人*
先ずは頭髪。所謂みどりの黒髪ロングヘアがお好きのようだ。
なんと漱石居士は、一時期英吉利の首都倫敦に留学していたというではないか。
その博覧強記ぶりはこの体験が一端を担っているに違いない。
彼の地にて当然のことながら、金銀赤茶黄などの髪の色を直に目にしたはずである。
でも、最終的に黒髪を選んだ。茶髪金髪ではない。意外やコンサバティブな一面が窺える。
好みは肌の色つやにまで及ぶ。美白もイイのだが、きめが細かく、「餅を薄く焦がした」ような色合いにも心惹かれた。
現代日本美容業界の美白追及の風潮に痛打を浴びせかねない意外な展開である。
*熊本時代の漱石夫妻(中央)。彼の前に垂れ耳の犬。右女性の膝に猫*
次いで、顔の輪郭。面長の、ちょっとうりざね顔っぽい女性がお好みだ。
特に○顔、□顔、△顔、▽顔、◇顔についての言及はなされていないので、それらがイマイチだとか嫌いだとか感じていたかどうかは分からない。
ひとつ分かっているのは、頬はこけているというわけではなく、きゅっと締まりがある方が好きだった。でも柔らかな印象を与える質感を理想とする。ということ。
そして、額。やや広めで聡明な印象を与えるような整った形状がお気に入りだ。
「お光さんのように、だだっ広くない(から好い)」という表現からも広けりゃいいってもんじゃない。という確固とした信念を窺い知ることができる。
口、乃至は口元はどうか?ちょっと難しいが、厚め薄めの中間を選ぶところか。
あまり肉感的でない方が好いような気がするし、ジョディ・フォスターみたいにしゅっと薄いのもどうか。大小で言えば中間としておこう。
でも、どちらかと言うとやや小さめでも可。やや薄くても可。のような気がする。
歯並びは良い方が好い。笑う時に終始前歯がちら見えするのは好し。
但し、頬と同様口元にも締りが無いと不可。といったところか。
ついでに首、ネックであるが、着物の襟からすっと伸びた感じが好印象。
猪首、いかり肩ではない。長過ぎるのもどうかと思うが、やや長めでも可。みたいな。
このように頬、口元、首まですす~っと贅肉無しで引きしまったタイプを好しとするようである。
贅沢な注文でもある。
そしていよいよ本稿の“白眉”、文豪漱石居士の眉(まみえ)と目元の好みのタイプを考察しよう。
眉。それは男女ともに決して侮ることのできないパーツであることは論をまたない。
当時の成人女性は前髪を垂らさず、アップに結っているのでデコ全開である。有無を言わさず眉を露出させることになる。文豪もひときわ高い関心を寄せている。
で、結論から申し上げると、髪と同様に黒く、くっきりはっきり、濃いめが一番。
そう、文豪は黒く濃き眉(まみえ)、すなはち“太眉”こそがタイプだったのだ! 嘘ではない。
ここは禁を犯してほんの一部だが事例を引用しておこう。
『目立って黒い眉毛の下に生きている。二重瞼を細目にして、男の顔を見た』
『眉だけははっきりおちついている』
『細い手を濃い眉の上に加えて言った』
我が意を得たり!と膝を叩く太眉好きが目に浮かぶ。いや、そんな人いないか。gonzalez以外は。
*総武線車両内で見た黒島結菜のポスター。眉に魅かれて・・・*
そして、口ほどにモノを言うと謳われてきた眼。
この身体器官にもかなりの行を割いて邦人と西洋人の身体的特徴の違いから美的センスが異なる理由まで熱弁を振るっている。
結局御本人のタイプはというと、明らかな二重瞼。そして眉同様黒き瞳を明瞭に認められる大きな目。潤いを持った目。鏡のように見つめる相手を映し出す目。である。やや切れ長も可。
しかも、二重の影と目が表情豊かであることを見てとっている。
時には倦怠感を。時には憂いを。時には関心の無さを。時には官能を通り越して心を貫く訴えを。
さらには眉と目の動きのコラボレーションも描写していて、文字通り抜け目なく観察している様子が知れる。
ところで、意外なことに鼻に関する情報はあまりにも少ない。
漱石自身を含む男性の鼻についての描写はあるが、美人に関しての描写は単に細い鼻とあったのみ。だったような気がする。
以上のことから漱石居士が好む女性の外見的タイプを多少なりともご理解頂けただろうか。
●細面で引き締まった頬から口元、顎から首への流麗なライン。
●やや広めで面積と形状のバランスの好い額。
●くっきりした黒く濃き眉と額が調和。
●はっきりした二重瞼の表情豊かな大きな目。
●細面に調和したすっと細い鼻。
*漱石がちょっと恋したとかしないとか。大塚楠緒子* *大塚楠緒子に扮する壇蜜*
芸能人に例へると誰なのか。相応しい人物がちょっと思い浮かばないので歯がゆいが、各自頑張って頭ん中でビジュアル化してみると良いだろう。
*『プライドと偏見』キーラ・ナイトレイ。ちょっと近いイメージか?*
さてさて、漱石居士のタイプって実はgonzalezのタイプとほぼ被る。つか丸被りだ。
だもんで、歴史上の偉人と謳われるような人が急に近しい存在になったようだ。
何だか1,000人の味方を得た思いがする。勇気りんりん。かかってこんかい。おらあ。
事ほど左様に、文豪には大いに励まされて駄文を綴ることができた。感謝である。
ここまでお付き合いくださった方々にも感謝。
では、また~。