こんにちは。行政書士もできる往年の映画ファンgonzalezです。
訪問ありがとうございます。
先週の土曜日は一日中の降雪なので屋内に引き籠る決意。
DVD3枚レンタルしてきた。『十二人の怒れる男』『ダイハード5』『華麗なるギャツビー』(リメイク版)という脈絡無さ。
土曜の夕飯前後に1本ずつ。日曜の夕飯後に1本。全クリアー。その2本目はこれ。
『ダイ・ハード/ラスト・デイ』 A Good Day to Die Hard ('13)
梗概
ジョン・マクレーンの息子ジャックがロシアで逮捕された。運よくいけば終身刑とのこと。
いてもたってもいられずロシアへ向かうジョン。が、その目前でジャックが政治犯を連れて逃走。手を貸すはめに。だがジャックはCIAのエージェントだった。
とりあへず迫りくる敵をかわしつつ二人は政治犯コマロフがチェルノブイリに隠したとされる極秘ファイルを捜しに行く。
しかし最後にどんでん返しが待ち受ける。危機を脱するか。マクレーン父子。
今回は北米大陸ではなくてロシアが舞台。到着早々いきなりのカーチェイスに参戦するジョン。これはちょっとした見ものだった。だが、しかし…彼の見せ場はここまでか。
はっきりネガティブなこと書かせてもらおう。
全然『ダイハード』じゃないね。最後まで飽きずに観られた理由は「ジョンがいつ大暴れするのか」今か今かと待ちわびつつ身を乗り出していたからだ。だが結局不完全燃焼に終わってしまい裏切られた感が強烈だ。
先ずジョンがジャックのサポート役に廻っていること。これは彼の活躍を制限する大きな要因だ。
シリーズを通してジョンは偶然にも良きサポート役に恵まれてきた。それであんな大活躍を可能にしていたのだ。それが今回は逆転して主役のジョンが脇役めいた位置付けになってしまった。
ついでに言うとファミリー映画の趣に陥っている。
父、娘、息子が登場しラストシーンで三人が久方振りに揃って邂逅を果たす。母親不在のまま。欠損家族のようだが。六作目製作の予感もするぞ。
本編もひたすら息子の身を案ずる父親が経験豊富な駆け引きや戦い方を見せつける。そう、全ては息子のために。まるで体を張った熱血コーチのようだ。
いや、前作も娘のために体を張っていたではないか。確かにそうだがあくまでも救助に駆けつける父親だ。今回は別に息子を救出するわけではないのだ。前作に比して深刻度が低い。
さらには敵キャラがなってない。
今までの強烈な個性を放つような、あるひは肉弾戦で追い詰めてくるような魅力的な敵キャラに欠けるのだ。
圧倒的に不利な状況下で何とかぼろぼろになりつつも逆転勝利する。あの高揚感がまるで無い。
関連してジョンの機転や機知に富むスマートさを魅せる場面が殆ど無い。
過去にそのおかげでどれほど死を免れてきたか。それを思うと今回は彼の頭脳プレーが見られないことにがっかりする。さほどよれよれにもならず十分な余力を残して終わった感じがするのだ。
さらには、圧倒的不利な立場なのに敵の神経を逆なでしてこっちの土俵に引きずり込む場面も無し。
あの不敵な口の減らない強がりも魅力の一つなのにだ。
そして錯綜するように見せかける物語も開けてみれば何てことのない結末だったし。
あと書き忘れたが『5』は過去のシリーズの引用が目についた。
今回は一作目のお返しとばかりに父子がステンドグラスを撃ちまくり敵にガラスの破片を雨あられと浴びせかける。
ワイヤーにぶら下がって窓に突っ込むのも『1』以来だろう。
カーチェイスでダイブしての追跡は『3』の延長線上か。車を借りる(強奪?)のも。
でもただそれだけのこと。別に面白さが倍増したわけじゃあなかった。残念。
まだ挙げればきりがないのでこのへんにしておこう。
昨夜は口直しに『ダイハード3』を借りて観た。自分は一作目が最高だと思うがこれも掛け値無しに面白い。「イエピカイエ」も聞き取れたし。
結論。『ダイハード5』は無理して観なくても構わない。
本日も最後までお読み下さりありがとうございました。
A Good Day to Die Hard
監督:ジョン・ムーア
『エネミー・ライン』『オーメン』(リメイク版)『マックス・ペイン』