[機動戦士ガンダムUC RE:0096] 第16話 サイド共栄圏 | ガンダム語りたい ガンダム視聴記録

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連邦政府の差し向けたネェル・アーガマ抹殺部隊は袖付きによって撃退された

 

そして占拠されてしまったネェル・アーガマ

 

腹の内を語るフルフロンタルとミネバ様との激戦が見どころ

 

第17話 前半

 

冒頭、眠るマリーダさんを見守るジンネマン

 

眠るマリーダに娘の顔が被って見えた

 

「お前さえ生きていてくれればそれでいい・・」

 

涙ぐむジンネマン(ノ◇≦。)

 

 

ネェル・アーガマのモビルスーツデッキに並ぶユニコーンら連邦モビルスーツとジオン系モビルスーツ

 

かなり異様な光景である

 

そして睨み合うネェル・アーガマクルーと袖付きの士官達

 

一触即発な雰囲気だ

 

バナージとオードリーとタクヤが壊れたクシャトリアを眺めている

 

タクヤはユニコーンガンダムの強化案的な話を振るもバナージは上の空

 

ラプラスの箱の最終座標は未だ胸の中か

 

いつまでも現状維持できるかわかったもんじゃない

 

と、その時機関室でクルーと袖付きが揉め事を起こす

 

ゼネラルレビルを撃退したとはいえ仲間になった覚えはないと主張するクルー

 

機関長を始めとする士官を推す声が高まっていく

 

エコーズのコンロイ少佐も加わる

 

ダグザさん亡き後のエコーズを率いている

 

そして一番厄介な男も現れる

 

アンジェロ・ザウパー、フルフロンタル親衛隊長

 

前回ゼネラルレビル撃退に大きく貢献したパイロットだ

 


ゼネラルレビル撃退は感謝はすれど、仲間を殺されている以上仲良くはできないと主張するミヒロ

 

お互いさまだと凄むアンジェロ

 

無言の睨み合いが続き、そこにミネバ様もご登場

 

場を鎮めようとするがミコットに噛みつかれる

 

事の発端はミネバ様にあると決めてかかっている節があり、何かと反抗的である

 

なんだかややこしくなりそうになる中、オットー艦長の艦内放送が鳴り響く

 

要約すると「仲良くやれよ」と

 

連邦軍に追われるネェル・アーガマ

 

ラプラスの箱を奪取し反地球連邦の力としたい袖付き

 

高圧的であるが袖付きにしてみたら組織存亡の鍵だ、どうにか最終座標をGETしたいところだろう

 

 

第16話 後半

 

サイド共栄圏

 

ネェル・アーガマのブリッジでフルフロンタルが語る

 

 

ラプラスプログラムは人類が宇宙に上がり巻き起こした戦乱の傷跡を巡らせていると

 

その戦いの歴史を顧みた時、人々にラプラスの箱を開ける資格があるかを説いているという

 

宇宙世紀元年の宇宙官邸ラプラスで行われたセレモニー爆破テロ事件

 

一年戦争でコロニー落しの地となったオーストラリア

 

そして今度はルウム戦役のあった暗礁地域

 

袖付きはこれまでユニコーンに取り付けた受信機で座標を得ていたが、今ではユニコーンがそれを拒んでいるせいで正確な座標を取得できないんだと言う

 

もはや一個のマシンの範疇を超えた話になっているようだ

 

何がなんやら・・

 

フルフロンタルはラプラスの箱を手に入れる事を優先しようと提案する

 

それはネェル・アーガマに取っても有意義な結果になるという

 

そこでオットー艦長は切り込む

 

フルフロンタルの最終目的はなんなのか

 

単純にジオン再興を掲げているとは思えないのだと言う

 

フルフロンタルは「シャアの再来」と呼ばれている

 

そのシャアはジオンの再興等求めてはいなかった

 

そろそろ腹の内を聞かせてもらいたいと

 

オットー艦長も言うようになってきたね

 

「私も聞きたい」

 

そこにミネバ様が正装で現れる

 

 

ミネバ様はいつもいい所で現れますね

 

流石格が違う( ´(ェ)`)

 

袖付きは一枚岩ではない

 

大きく、ジオン再興を目指す一派とフルフロンタル派で派閥が分かれている

 

フルフロンタルの武闘派であるアンジェロなんかはミネバ様は気に入らない存在だ

 

「いいでしょう」

 

仮面を外すフルフロンタル

 

「本音で語るぞ」という意思の現れか

 

ミネバ様は艦内放送に切り替える

 

フルフロンタルは語りはじめる

 

**************

 

「私たちスペースノイドが欲しているのは、まず自治権の確立です」

「連邦はこれを決して認めません。認めた瞬間に主従が逆転してしまうことを知っているからです」

「理由は明白です、現在の地球圏の生活はエネルギーも食糧も、経済活動そのものも7つのサイドと月があるからこそ回っている」

「地球という惑星単体ではもはや20億のアースノイドの口も賄えないのが実情です」

「対してスペースノイドは地球を切り離しても十分に自活することができる」

「ジオン・ダイクンは、この事実こそ武器にするべきでした」

「しかし、彼は優れた思想家であっても政治家ではなかった」

「ジオンの理念を捻じ曲げ、独立戦争に利用したザビ家にしても、二度にわたるネオ・ジオン戦争にしても同様です」

「自分たちの存在を認めさせるという発想を捨てない限り、連邦との闘いに勝利はない」

「月と7つのサイドの連携を強化し、中央を間引きした経済圏を確立する、すなわち、サイド共栄圏の建設」

「各サイドが経済協定を結び、地球を排斥すれば、地球は経済的に何の価値もない田舎になり果てる」

「連邦政府もたちゆかなくなるでしょう、そのまとめ役たりうるのは唯一、ジオン共和国だけです」

「連邦の傀儡とはいえ、あそこには曲がりなりにも認められた自治権がある」

「問題は、その自治権返還期限が4年後に迫っているということです」

「共和国が元のサイド3に戻り、地方自治体以上の活動は許されぬとなったら、サイド共栄圏へ至る流れも生まれなくなる」

 

***********

 

長い

 

ガンダムでもかなり長い台詞であろう

 

やはり求める処はスペースノイドの自治権

 

だがこれまでと違うのは主義主張、理念を背負うのではなく、かなりドライとも言える選択だ

 

地方自治を進め、中央を排斥する

 

非常に理に適っていると言える

 

「そんな時に届いたのがラプラスの箱を譲渡するというビスト財団からの申し出だったと言う訳か」

 

「はい。カーディアス・ビストが我々の計画を知っていたとは思えませんが、時期的に見て共和国の解体で連邦体制が硬直するのを嫌ってのことだったのでしょう」

「共和国解体に合わせて、連邦がジオン根絶を期しているのは周知の事実です」

「ニュータイプ神話の破壊装置、ユニコーンガンダムが体現する通り」

 

ここにきて連邦政府の思惑が垣間見れる

 

ユニコーンガンダムは元々ニュータイプを殲滅する為に開発された「NTD」を有するモビルスーツ

 

連邦政府は1年戦争を引き起こしたニュータイプ論というものが大嫌いだ

 

そしてそれを体現しようとする輩も嫌いだ

 

それ故ユニコーンガンダムが生れた

 

それに対しミネバ様が迎え撃つ

 

***********

 

「大佐が箱を使って手に入れようとしているのは時間」

「連邦を脅し共和国の解体を引き延ばした上でサイド共栄圏とやらを作る暇(いとま)を稼ごうと言う訳だ」

「聞いてしまえばつまらぬ話だ」

「連邦を蚊帳の外に置いたサイド共栄圏の構築、変わろうとしないものに変わろうと要求するより無視してしまえばいいと言う」

「人類の革新を夢見たジオンダイクンの理念からは遠い」

「地球を住めない星にして人類を残らず宇宙(そら)へ上げようとしたシャアの狂気、熱情からも遠い、お前は本当にそれでいいのか」

「お前のいうサイド共栄圏が実現した時、アースノイドは地球の再開発を加速させるだろう」

「自分たちだけで経済を賄う為に」

「それは西暦の時代の再現だ、貧困の中で育てる事になる新しい時代がやがてスペースノイドへの仕返しを目論む事だってあるかもしれない」

「かつてジオンを1年戦争を引き起こしたように、調和も革新もなく、弱者と強者が立場を入れ替えながら続く未来、再び人の前に立つと決めた男がそんな事で・・」

 

***********

熱く語るミネバ様を遮るようにフルフロンタル

 

「姫様の気持ちはお察しします」

「善い悪いという問題ではありません。それが人の世だ、いうことです」

「器は考えることはしません。注がれた人の総意に従って行動するだけです」

「全人類を生かし続けるために」

 

あくまでドライだ

 

そして今まで蚊帳の外だったバナージ

 

「なんだか他人事みたいだ」

「自分達の今後を語っているのに、あなたの言葉には他人事みたいな冷たさを感じる」

「ユニコーンガンダムを包み込んだあの光」

「あれは温かかった、俺の知っている皆の想いが重なり合ったように、あんな可能性が人にはあるのなら」

 

体験を元に可能性を模索するバナージ

 

「同じ光を私も見た。もっと大きな光をだ」

「サイコフレームを媒介に、おそらくは地球圏の全人類を集積、物理的パワーに転換したのであろう光、小惑星アクシズを押し返したサイコフィールド」
「だが、それほどの可能性が示されても、人は変わらなかった。現状を維持するためなら、可能性さえ葬る、それが人間だ」

「我々はその現実の中で平和と安定を模索してゆくしかない、君が言う可能性という奴は争いを引き起こす毒になることもあると自覚したほうがいい」

 

とバッサリなフルフロンタル

 

「私が知っているシャア・アズナブルは本当に死んだな」

 

切り捨てるようにミネバは呟き、ラプラスプログラムが示す最終座標を提示する

 

最終座標はインダストリアル7のメガラニカ

 

 

そのネェル・アーガマを追いリディの乗るバンシィが宇宙に上がる

 

箱の排除を目論む連邦政府とビスト財団の思惑を乗せて

 

アルベルトが語る最後の手段とはなんだろうか

 

 

≪まとめ≫

 

フルフロンタルの思惑が示された

 

彼にしてみればラプラスの箱を袖付きが手に入れたという実績があればいいのだろう

 

彼は彼なりに人類の未来を考えているようだ

 

だがミネバ様が言う通りの未来も見える

 

立場が入れ替わっただけで戦いの歴史は繰り返されるのかもしれない

 

やはり人々が主義主張を持ち理想と現実の間で上手く折り合いを付けていく方がいいのだろうか・・

 

だがそれは全世界市民に同じだけの発言権がある事が前提の理想論でもあるし、政治に興味のない人たちもいるだろう

 

しかもそれは政治家や活動家の話であって、いつ来るか分からない未来に望みを掛けるよう!なんて考える人は多くはないだろうし

 

一般庶民からすれば速効性のある政策が選択される可能性もある

 

 

ここで重要なのはサイド共栄圏を淡々と語るフルフロンタルの姿勢なのだろう

 

バナージが言うように「他人事」のようにも思える

 

本人が言うように「器」なのだがから、そう言われて痛くもないかもしれないが

 

フルフロンタルは「シャアの再来」と呼ばれるにしては「熱さ」「人らしさ」が足りない

 

かつてのシャアは純粋でひた向きな所があった

 

その純粋さ故にアクシズを地球に落とそうとした

 

それは許されることはないだろうが、何か大きな情熱があった

 

それはミネバ様も言っている通り

 

シャアことクワトロ・バジーナは非常に人間臭い一面があり、それが魅力でもあった

 

シャア・アズナブルはガンダムの世界ではカリスマのある完璧な人間に見えるが、しかしどこか人間臭所や弱さがあるのが魅力だと思っている

 

レコアやハマーンと上手くいかなかったシャア

 

アクシズを落とす作戦を行うなかでもララァの件を引きずり、ライバルであるアムロに執着して戦いを挑むシャア

 

慕ってくるクェスを鬱陶しくてマシーンしてしまうシャア

 

なんだか実はけっこう器の小さいシャア

 

非常に人間らしくて魅力的だ

 

そんな彼らしさをフルフロンタルからは感じない

 

彼の正体は未だ示されていないが、本当に「器」なのだなと感じる

 

ミネバ様とのやり取りでそれが浮き彫りになった

 

フルフロンタルはどちらかというとパプティマス・シロッコに近いのかもしれない

 

仮にこの戦いでフルフロンタルがラプラスを箱を手にいれサイド共栄圏の実現が見えてきた場合、彼はその時何をするのだろうか

 

その辺が見えてこないが、あなり権力的な欲はなさそうに思える

 

器として周りが盛り立てていくのだろうとは思うが

 

とりあえずフルフロンタルとミネバ様は決定的に決裂したと言っていい

 

ミネバ様自体が世界をどうこうしたいと思ってはないっていうのもあるが

 

 

全くアクション性はなかったが非常に見所のあった回であったと思う

 

政治的なお話なのでバナージがほぼ蚊帳の外なのも面白い

 

次回は寄り合い所帯であったネェル・アーガマがやはり揉め始める

 

最終座標が示されラストに向かって話も盛り上がってまいりましたね!