7月頃から通夜・葬儀が立て続けにあり参列。

並行してヨシエ(姑・仮名)の身内の2億3千万以上の、まさに降ってわいた如くの借金問題。他にも諸々あって気が付けば10月に参列した葬儀以降、身体が思うように動かなくなって寝込む日が増えた。肉体的なキャパは完全に超えていたと思う。

喪服も壊れて(上着もスカートも裾が全てほつれたチーン)今日は見えないながらも、必死に針仕事を頑張って直した。

 

総選挙の報道を見ながら「始まるなぁ」と他人事と思っていたら、月曜夜に我が家

にこんなのが束で400部以上来た。

 

 

そうだよ、今年度から身代わりが見つかるまで町内会の役員をやっているけど、これもその業務の一環だと、束を前にして知った。選挙関係のものは手元で止めおく訳にもいかないので、亭主とふたりで深夜に配りに行った。別に文句はなかったけれど、私らが配る以前、誰かがこうして配ってくれていたんだねって亭主と話した。

つーか、深夜に他人様の玄関先をうろうろって、職質掛けられても文句言えないんで、夫婦で暗闇の中、極めて明るく意図的に話をしながら歩いた。職質を避けるために夫婦の会話が増えるって言うのもなかなかないと思った。滝汗

 

 

選挙絡みでこんなこともあった。(違法にならないよう、ぼかす)

買い物ついでにチャリでポケモンGOをしていた。自宅から少し離れた児童公園には手持ちの少ないポケモンがいて、私はチャリを止めてモンスターボールを投げまくっていた。夢中でポケモンをゲットして一息ついた時、背後から会話が聴こえて来た。

 

 

「今度の選挙、しっかり投票しないとね」

「あぁ、行くよ。絶対」

ポケモンに興じている私の横を、初老の夫婦らしきふたりが会話をしながら通り過ぎる。

「でもねぇ、私、〇〇党ってよくわからないんだわ」

「〇〇党ってのは、××▲▲□□なんだよ。自分たちのような末端の国民のこともしっかりと考えていてくれているし、〇〇党に入れれば絶対に大丈夫だ」

「そうなんだ!私、新聞読んでもテレビを見てもわからなかったけど、今の話で事情がわかったから、選挙では間違いなく〇〇党に入れるわ」

「そうだな、〇〇党なら絶対に私たちを裏切らないからな」

 

と、政党のCMの様な会話を私の横で、このふたりはマジでしていた。深夜のテレビショッピングの様なテンポの良ささえ感じる。

私のそばには小さな子供を遊ばせているママさんが数人いたが、この初老夫婦(なのか?)の堂々たる、まるで台本でもあるかの様な声高な会話に自分たちの会話を途切れさせ、その会話に神経を傾けているかのようだった。

選挙に対してここまで真剣に語るふたりに、棄権するバカも少しは見習えと思いながら、私はチャリで移動をした。

 

それから40分程、用事を済ませながら私は違う公園に着いて、ポケモンを始めていた。すると……

「今度の選挙、しっかり投票しないとね」

「あぁ、行くよ。絶対」

の会話が背後から聴こえて来た。

『(´・ω・)ん? これって激しく既視感と言うか既聴感が…』

妙な違和感を覚えながら、声の方向に振り返る。

そこには、さっきの初老の夫婦らしきふたりがいた。

『え、え、えっ???』

見た目は確かに先程のふたり。着ているものも、髪型も何から何まで全て同じふたり。会話だって

「でもねぇ、私、〇〇党ってよくわからないんだわ」

「〇〇党ってのは、××▲▲□□なんだよ。自分たちのような末端の国民のこともしっかりと考えていてくれているし、〇〇党に入れれば絶対に大丈夫だ」

「そうなんだ!私、新聞読んでもテレビを見てもわからなかったけど、今の話で事情がわかったから、選挙では間違いなく〇〇党に入れるわ」

「そうだな、〇〇党なら絶対に私たちを裏切らないからな」

って、一言一句、さっきと全く同じだ。何なんだよ、これはっ!?私、おかしくなったのか???滝汗ふたりは台本を読むかのように話をしながら、私の横を通り過ぎていく。

さっきと同じ人物が、同じ姿形で、同じ会話をしている?さっきの公園からは徒歩で30分はかかるくらい離れている公園だぞ、ここは。

 

私は深呼吸をした。キョロキョロと辺りを見回したが、私以外の人たちは、普通に公園を堪能している。私は次第に冷静になってきた。で、ひとつの仮説を立てるに至った。

 

このふたり、こんな風に草の根で選挙運動をしてるんだ、と。

 

マイク片手に怒鳴っても力説しても「暖簾に腕押し層」であろう人たちに、どこかの政党の機関紙のように、説明をしているのだろうと、私は結論を導き出した。瞬間、私は脱力した。チーン

 

 

その後、ポケモンはポッポやビードル、コラッタばかりで、もう害虫駆除業者状態だった。投票日まであのふたりは公園や様々な場所を歩き、語っているのだろう。今日もきっとどこかで、会話の様なフリをして……滝汗

 

 

で、自宅に戻ったら郵便物が届いていた。

ビデオリサーチ社からの新聞広告の仕事内職の報酬1000円の金券が入っていた。

この仕事は今回初めて携わったが、私は甘いことは書かかず辛口批評が多い。自分の同人誌販売よりも金になるのが、嬉しいような悲しいような複雑な気持ちである。チーンチーンチーン