細かいことを言い出せば、ガラスの仮面の美内さんのようになってしまうので、
(終わりが見えない)とにかく勢いだけで書き上げました。
最初のイメージ(薫が歳を取り、入院していて車椅子に乗っているとか)では、
薫にはちゃんと指が10本、揃っていたし、枇杷、種を埋めてから実がなるまで短くね?
状態だったりと、辻褄が合わないことも出てきて、特に後半ではいつでもPCに向かいながら
冷や汗連続でした。こんな感じ
で、作品をpixivにもupしていて、PDF変換してみたら、A6文庫サイズならば699ページ、
薄い本にありがちなA5サイズならば356ページ。
もう、薄い本じゃねぇ……
手直しして、自宅で本にして記念に自分用にと思って大きなホチキスやら薄い本の三種の神器を用意していたけれど、もう閉じる自体、素人の出番がない
さて、現実の『海蛍(ウミホタル)』ですが、以下、wikiより
第二次世界大戦中に、日本でこれを軍事利用した例がある。ウミホタルを乾燥させ、これに水分を与えると、微弱な光を放つようになる。そこで、南方のジャングルで偵察を命じられた兵がウミホタルの乾燥粉を携え、これを行動中の足元に撒くことでかすかな光を放つ目印として使用したとされる
ちべた店長の作品で「橋本のじいちゃん」がチラチラしだした頃、何か調べ物をしていて、この記載を見つけて、頭の中で係長やら部下やらウミホタルやら混ざりました。
今、考えると「混ぜたら危険」だったと思います。ど腐れには特に。
これが現実の『ウミホタル』なんですが、もうこんな綺麗なものを見てしまったら、想像しない方が無理。あのふたりをこの中を歩かせたいってそればかり。
死後の世界があるのか、私にはわからない。
自分で見たこともないし、そこに行って暮らした人と会ったこともないし。
この年齢までたくさんの死に別れがあったけれど、死んだ誰一人として
「たまちゃん、あの世っていいよ」
なんて言ってくることもない。
でも、人の数だけ人生があって、その中にはもう例えようもないほどに辛く苦しい思いを
して、亡くなった人も多くいるから、生きている者が自分の心を諫めるために
『死んできっと、あの人と天国で再会できて……』
って、せめて心の中だけででも幸せに完結させたいって願いなのかも。
死を美化する気持ちなど、毛頭ない。
けれども、人は失った人へのやりどころのない思いに区切りをつけるために、死後の世界を
創造し思い、そこで幸せに暮らしているのだと思い込むことはやむないことだと思っている。
戦争賛美などする気はないので、ここでこの点だけは明確に記しておく。
艦が沈んだターコイズブルーの海。
チャーター船で向かう様子を、もっと詳細に書きたかったけれど、私は本物のターコイズブルーを知らないから、嘘くさくなると思いさらりと『碧』としか表記しなかった。
この『碧』は、北海道は積丹の海の色を思い浮かべた。
1000人を超える乗組員が艦と共に沈み、苦しみから解放された者達の魂は、静かに海の底から明るい水面に向かって上って行く。
けれども、日向さんだけは部下たちを敬礼しながら見送る。暗い海の底から。
で、音もない闇の中で、薫を待ち続ける。
早く逢いたいと思いつつも、少しでも命長らえて、生きることを楽しんで欲しいと願う。
再会できるのが遅れれば遅れる程、薫が『幸せでした、楽しかった』と笑顔の思い出を
多く手にして来るだろうと信じて待っていた。
来週、私たち家族は特攻隊に関する史跡に行く。
今回、『海蛍』を書き終えて、真っ先にコメントをくださったのが、実はお孫さんがいらっしゃる男性だった。律儀な方で「いいね」を押してくださっているのだと思って、申し訳なく思っていたら、「読んでいました」とコメントが。
心の底から思った。もっともっと人を納得させる文章力が欲しいと。
彼の言葉は、病を口実に何かを断念することはやめようと誓うきっかけになった。
ありがとうございます、こりんさん。
本家サイトからメッセージや拍手を送ってくれる読み手さんたちも、たくさんいました。
訳の分からない毒母を後ろからスリッパで何度、引っぱたこうかと思うくらい追い詰められてた時も、励まされて元気になれました。
待っていてくれる人がいると知って、己の弱さゆえの暴走も止めることが出来ました。
その方たちに、私からもたくさんの拍手を贈りたいです。
大切な作品の登場人物を貸してくださった、ちべた店長と優祈さんにも、心からお礼申し上げます。最後、真一が大声で笑ったあの行為こそが、一番の大団円だったと思っています。
現在、過去と人の数だけドラマを載せて地球は今日も、太陽をまわっている。
せめて未来、戦争が絡むドラマだけは無くしたい。
そして、腐れ要素ゼロのリアルお友達のチワワ奥にも大感謝です。
私の目のことを知っているので、誤字脱字のチェックを深夜でもしてくれ、lineで指摘してくれました。チワワ奥がいなければ、日本語の文法として成立しなかったかと
最後に……
三上先生と最後に出てきた詩音くん。
このふたりの物語の原作はこちらです。