昨日の書き込みに色々と書いてはげましてくださった方々、本当に感謝してます。
ブログをハゲ散らかして書き散らかしてすぐに出かけたのですが、時間を追って書かれる
はげましの言葉に大通公園地下の人混みの中で、ちょっと目頭が熱くなってました。

毒母の件で相談後、思い切って行きつけになり始めた美容院へ行きました。

偶然だったけど、昨年末に私の担当になってくれたお兄ちゃんでした。
何年もずっと白髪交じりのストレートヘアーだったのを、綺麗なパーマヘアに変身させてくれたお兄ちゃんでした。
体調が良くなくて、ドライヤーで髪を乾燥させるのも身体的にしんどかったのが、健康上向きになって来たんでパーマヘアーにしたいと言うと、自分のことのようにニコニコと喜んで
「綺麗にして家族を驚かせましょうね」
って言ってくれました。
その後、今月上旬にもパーマで行ったのにまた店に来たんで、お兄ちゃんの顔はちょっと不思議そうでした。
「カットですか?1cmくらい?」
「……」
何だか頭の中が真っ白になったけど、つっかえながら言いました。
「母親が…いや、痴呆症らしくて……ははは。パーマヘアーにしてもらったけれど、もうそれを維持するだけの気力も体力も毛も無くなってきて……
すごいね、介護ストレスで数日で恐ろしい勢いで毛が抜けて、風呂場も部屋も真っ黒なんだもん。」
その言葉にお兄ちゃん、まじまじと私の頭を見てしばし無言。
「この前、来た時……え、え??」
前回も前々回も「お客さんって毛髪ボリュームありますよね」って話題だったんで、驚いてた。
「もう、バッサリ切ってください。もう残り2~3cmの長さでいいです。あるだけ有難いし。
 潔く行きます!」
って言ったら、お兄ちゃん、再び無言。そして言った。
「バッサリ切って気分転換しちゃいましょう!ショートしますが、かっこよく、シャープにキュートにエレガントにしちゃいましょう。で、みんなを似合うねってびっくりさせましょう!」
って、鏡の中から飛び切りの笑顔をくれた。
隣にいた知らない60代くらいのおばちゃんがいたんだけど、私たちの会話を聞いて泣いていた。おばちゃんも介護で思うことがあったんだろうな。
お兄ちゃんの言葉が嬉しくて、胸が熱くなったんだな。泣きそうになったし、人って温かいなって思った。それと並行して、ブログに励ましのメッセージ入れてくれる方もいて、外出先で涙で困ったのは、何年も前の花粉症以来だった。
美容院のお兄ちゃんは、持てる技術をフルに使って剛力彩芽を意識したショートにしてくれたらしいが、鏡の中には北の三代目がいた。(サイド刈り上げじゃないが……)

毒母を専門医にってのは、実はハードルが高くて躊躇してた。
自分が痴呆を疑われ病院になんて悟られたら、もう病院に行くことはないし。
家の中ではハチャメチャだけど、外に出ると他人にはそんな素振りも見せないから、万が一、医師から「痴呆じゃないですね」って言われたら、もう「病院検査を受ける」って最終兵器に相当するカードが今後、使えなくなる訳で。
そんなことないって言われるかも知れないけど、数年前要介護4だった毒父が特養に入って、「もうここから出ることはない」と言われて家も全て処分して住民票まで移したのに、3か月後に「要支援1になったから、今月中に施設を退去してください」って言われた恐怖があってなかなか実行に移せなかった。
でも、家庭も家族も壊れ始めていて、もう何もしないでどうこう言ってる場合じゃないやって。
毛は抜けたけど、広がった頭皮に人様の優しさと温もりが感じられた日でした。

毒母には極秘で24日には、痴呆専門の病院のケースワーカーと医師が面談をしてくれるので、指示された毒母の日頃の「あれれ」を箇条書きで作成始めました。
A4サイズ10枚でも足りないわ!!
チーン

帰りに娘と待ち合わせして、街中を歩いているとガチャガチャの特設会場発見。
娘と突進した。娘は今、「シャクレルプラネット」にハマっている。

でも、ここにはなかった……(置けよ!今、一番の注目品なのに)
で、私はあるガチャの前で立ち尽くしていた。
ウルトラマンシリーズのガチャなんだけど、変身アイテムが入ってるんだ。
レオの変身リングも揺れたけど、一番はウルトラマンAの北斗と南がしていた変身リングだった。いや、これ見てまた、感動でウルウルした。
無駄使いできないから、祈りながら一発勝負で回したら一発で出た!!!
小学生の頃だったんだよな、見ていたのは。
でも、大人の事情で南夕子は月に帰って、リングを託された北斗がひとりでリングを合わせ変身してになった。
リングを手にニコニコしながらバスに乗った母を娘は、好意的な目で見てくれた。
朝、送り出した時とさっき会った母の髪型があまりに違うことに、これからの介護の大変さを悟ったのだと思う。
夜、帰宅した亭主に自慢げにリングを見せた。私は300円でこれを一発で引き当てた運の強さを力説したが、亭主の言葉は毛のない身に凍みた。
「これって、ひとり暮らししている人が、夫婦茶碗の片方を買った感じだね」
そうだよな、ひとつじゃ変身できねーんだ。

ウルトラマンAの最終回のAが地球を去るときの言葉。声優は銭形警部やヤマトの沖田艦長でおなじみの納谷悟朗さんだったんだけど、今も忘れてない。

優しさを失わないでくれ
弱いものをいたわり 互いに助け合い
どこの国の人達とも友達になろうとする気持を失わないでくれ
例えその気持が何百回裏切られようと
それが私の最後の願いだ


自分の中で
例えその毛が何万本抜け落ちようと
って納谷さんの声が聴こえた気がした。
ひとりで変身するわ。

たくさんの勇気、ありがとうございました。