最近、我が人生でいちばん最初に買ったCDをPCに入れた。
「(メモワール)」
Roland Hanna(ローランド・ハナ)&中山英二のデュオ。
「(メモワール)」
Roland Hanna(ローランド・ハナ)&中山英二のデュオ。

どうだ、マニアック過ぎるだろう(笑)。
正確には買ってもらったのだと思う、多分。
中学生の時、
ウッドベーシストの中山英二氏が、ど田舎の我が地元に
コンサートのためにやってきたのだ。
生コンサートなど初めてだった私は、初めて聴く大人っぽい、
クールで上品なジャズにしびれた。
いや、本当の良さなど分かってなかったのかもしれないが、
すぐ側、生で聴くウッドベースの音色は美しかった。
こんなかっこいい音が出る楽器があるのかと思った。
コンサートが終わり、確か親父がCDを一枚だけ買ってやると
言ってくれたのだと思う。
コンサート招致の実行委員に入っていたからかもしれない。
その辺はあいまい。少なくとも、親父の友人が中心になっていた。
2枚を見比べて、どっちにしようかと迷った記憶がある。
で、選んだのがこのメモワール。
中山英二のサイン入り。私の名も書いてくれて、ちょっと豪華。
このCDは上記した通り、ローランド・ハナと彼のデュオ。
ハナは世界的に有名なジャズピアニストらしい。
実は大学時代、彼の輸入版をタワレコで買ったが、
帰宅して聴いてみると、スコットランドの民謡みたいな曲が入っていた。
ピアノは一切流れず、最初は「?」のまま聴いていたが、
表記合計時間も曲数もまるで違うし、どうやら中身だけ違うと
いうことにようやく気づいた。
バグパイプ音の響いたこの「中身」は趣味的に嫌いではなかったが、
あまりに期待と違う展開に呆然とする。
結局このCDは音楽好きの友人にあげてしまった。
そんないわくはどうでもいいが、ローランド・ハナのピアノは
本当に美しい。なんといえばいいか、ヨーロッパを彷彿させる、
ルパンミュージックというか。当時はそう思っていた。
もちろん、そんな言葉で彼の曲や音色は包括できない。
音に色があり、風でなびく木々の、葉の一枚一枚が見えてくるような、
そんな自然的美観がある。しとやかな中に、生命の美と歓喜がある。
中学生の頃は、もうちょっとメインストリームを知りたい気分だったし、
それなりに曲を楽しんではいたけど、やっぱり早かった気がする。
早いというのは「当時必要ない」という意味ではないが。
この良さを体で味わう心地よさを感じるようになったのは、
今、現在の話だ。当時は頭で聴いていた。
格好いい。美しい。ああ、楽器が弾けるようになりたい。
そう思ってしまう。
音楽演奏家って素晴らしい。
演奏している時は自分の作り上げた世界の中で、瞬間に輝く。
それは、何物にも代えがたいことだ。

