アーソラはヴェネツィアで活動したのに音楽的にはローマ楽派に属するという変わった作曲家だそうです。名前の綴りは色々あるようで、wiki系では"Giamateo"で代表させています。そのままでも一向に構わないのですが、今回使うマドリガル集では"Gio. Matteo Asola"となっているのでこちらを採用しました。
さて、この2声のマドリガル集は全曲カノンで作られているのが特徴です。表題は"Madrigali a due Voci accomodati da cantar in Fuga diversamente sopra una parte sola"となっています。意味は「1パート上の種々のフーガで作られた歌唱のための2声のマドリガル集」みたいな感じです。
譜面を作り始めて再確認できたことが二つあります。第1に16世紀段階では今日カノンと呼ばれている作曲法がフーガと呼ばれていたこと。フーガは「逃げる」に由来するので「遁走曲」と訳されていますが、バッハ的な「フーガ」の訳としてはしっくり来ないんですね。どう考えてもこれは「カノン」のことでしょう。第2に当時の音価が倍全音符基準で計られていたこと。この曲集では"un tempo"(1拍)=倍全音符になっています。
Madrigal 1. Fuga di mezo tempo una ottava piu alto : "mezo"は「半分」、"alto"は高い。なので半拍(全音符)ずれ、1オクターヴ高く応答します。
Madrigal 2. Fuga di un tempo una ottava piu basso : 1拍ずれで1オクターヴ低く。
この後の曲もこんな感じです。譜面には応答の入る場所に記号が付いているので慣れると原譜でも十分こなせます。
http://aeolianconsort.chakin.com/Asola.htm
さて、この2声のマドリガル集は全曲カノンで作られているのが特徴です。表題は"Madrigali a due Voci accomodati da cantar in Fuga diversamente sopra una parte sola"となっています。意味は「1パート上の種々のフーガで作られた歌唱のための2声のマドリガル集」みたいな感じです。
譜面を作り始めて再確認できたことが二つあります。第1に16世紀段階では今日カノンと呼ばれている作曲法がフーガと呼ばれていたこと。フーガは「逃げる」に由来するので「遁走曲」と訳されていますが、バッハ的な「フーガ」の訳としてはしっくり来ないんですね。どう考えてもこれは「カノン」のことでしょう。第2に当時の音価が倍全音符基準で計られていたこと。この曲集では"un tempo"(1拍)=倍全音符になっています。
Madrigal 1. Fuga di mezo tempo una ottava piu alto : "mezo"は「半分」、"alto"は高い。なので半拍(全音符)ずれ、1オクターヴ高く応答します。
Madrigal 2. Fuga di un tempo una ottava piu basso : 1拍ずれで1オクターヴ低く。
この後の曲もこんな感じです。譜面には応答の入る場所に記号が付いているので慣れると原譜でも十分こなせます。
http://aeolianconsort.chakin.com/Asola.htm