以前に作成したものはベーレンライター版を下敷きにしています。今回はIMSLPに登録されている1624年の初版によっています。大きな変更は次のとおりです。
(1)タイと臨時記号の有無に色々違いがありました。タイは初版でもちょっと不足気味なので実践的に解決する必要がありそうです。臨時記号のほうは補いすぎると曲想が変わりかねないので加減が微妙ですね。
(2)小節線の切り方はかなり違っているのでどうしようかと思いましたが、結局全部変更しました。ただ、Cの場合、4/2と2/2の区別がないので(鍵盤なら差支えないとしても)パート譜だとあまりにも紛らわしいので4/2のほうはCのままにして2/2を付け加えておきました。
(3)曲の配列が一か所異なります。ベーレンの12番が初版の7番になっています。以下、一つずつ番号が下がりますがこれを直すと相当煩雑な作業になるのでやめておきました。
(4)もっとも大きな収穫は10番(初版の11番)でした。例の定旋律を随時はめ込む曲です。実はテナー・パートに"re"という書き込みがしてあってなんとこれが定旋律の挿入箇所の指示になっていました。新規に加えたものは全部音程を5度下げたd音からはじまる形です。ベーレン版では全く触れられていないのが不思議です。結構信頼していただけにちょっとがっかり。

手直しが多かったので譜面もMP3・MIDIも全部差し替えました。

http://aeolianconsort.chakin.com/Frescobaldi.htm#Capriccii_1626_Frescobaldi