実録介護ビジネス  仁義なきコムスン -2ページ目

24時間在宅型訪問介護サービス

介護ビジネスに興味を持ちこの業界に足を踏み入れたのであるが介護ビジネスといっても多種多様なものが存在し、当初のコムスンが展開していたのは在宅型、しかも24時間体制の巡回型の訪問介護サービスである。


介護が必要なお宅に次々と訪問して巡回していくという形であるが近畿圏においても1拠点が既に公的介護保険制度が施行される前から措置制度のもと稼働していた。


最初の所属部署であった近畿エリア拠点開設準備室なるものは西中島のマンション風雑居ビルの8階であったのだがそのビルの4階に稼働拠点の淀川ケアセンターが事務所を構えていたのである。


そもそもこれから開設していかなければならないであろうお手本がそこにあるのである。

何事にもイメージが大切である。



探検に行こう!



行ってみた。

テナントというよりもマンションに近い雑居ビルであったので生活感満載である。

しかもどう考えても機能的でない。

こんなものなのかなと思いつつも腑に落ちない。


あまり得るものがないまま耳にした言葉は


「24時間なので・・・」



コムスンは24時間年中無休でサービスを提供することをウリにしていた。

というか理念であったともいっていい。

介護を受ける側に日曜日はもちろん盆暮れ正月、夜中も昼間も朝もないのである。


もっともである。


自分もこの部分には崇高ともいえるに近い使命感みたいなものも感じたし、介護サービスの本質であろうと理解していた。自分だけではなくコムスンに属したほとんどの人は同じだったと思う。



この日以降、24時間365日という十字架を背負って行くことにになるのである。

とうとう最後までこの呪縛から解放されることはなかった。


この全拠点において24時間365日でサービス提供するという理念を実践するというのは、何点かあるコムスン事業戦略のミステイクの中で1,2を争う核心であったと理解している。


もっともそのことに気がつくのはこの先もっと時間を要してからである。






最初の仕事らしきもの

今日午後から採用面接あるので対応するように!

え!? ってか入社シタテホヤホヤの自分ですけど?いいの?

いいみたいである。

自分と同じく志望してきたであろう野郎の面接を何人か担当するのが最初の仕事らしき仕事であった。
今に覚えば、本人たち以上にこっちのほうが緊張してたんじゃないだろうか。
なんとか無難にフィニッシュにこぎつけたのだが、採用の面接って大事なことじゃないのだろうか、敢えて自分にやらせてみたという雰囲気でもないし。


深く考えないことにした。


結果、印象のよかった一人は採用に至ることとなる。
自分なりに採用に至らせる動機は形成させていた。
この会社に入社し、直感的なものも含めて
女性が主役であること、加えて表現が難しいが職人性を帯びていること、要はひとくせもふたくせもあるマネジメントを行わなければならないこと、
こんなことをできそうなのかという視点で判断したのを覚えている。
この視点は最後の最後まで一貫することになるのだが。

この最初に採用した(というか採用したのはあくまで会社、もしくはその採用の決裁権者であるのだが)西元は、後に大組織となった本社のコンプライアンス部門の長となるのであるからわからない。
この男のエピソードはとても秀逸なものが多く後に気が向けば回想してみたい。

オリエンテーションらしきもの

同じ日に入社した自分以外のメンバー二人とともに入社のオリエンテーションらしきものを受ける。


一人は同世代らしき女性でもうひとりは明らかに自分よりひとまわり先輩っぽい男性。

同世代の女性の鬼岡はこの直後から経理部門というか小口管理を担当させられることになる。

もう一人の先輩風の林村とは当面いろんなことで否応なしに連携をとらざるを得ないので気になるところなのだが、この男、とっても猫背なのが非常に気になる。猫以上に猫背なのである。それはそれは立派な猫背なのである。


ということに気をとられながら例の面接でも対応していたインテリメガネ風から能書きをいただく。

どうやらインテリメガネ風の湖永課長はこの大阪エリアではトップの東田統括に次ぐポジションらしい。

さすがインテリメガネである。伊達にインテリメガネではないのである。

と見せかけてオリエンらしき最中に自分に放った最初のオフィシャルな台詞は


「自分、車なにのってんのん?」



年末ジャンボ馬鹿クラスの大物である片鱗をこのタイミングで見せつけたのである。