20代前半の青年と熟女の秘め事 (前半)
陽光の隙間、甘い予感
ホテルのルームキーが静かにカチリと音を立て、二人の時間を閉じ込める。
外はまだ昼の光が白く輝いているというのに、遮光カーテンを引いた室内は、まるで夜の静寂を先取りしたかのような濃密な空気に包まれていた。
「そんなに固くならなくていいんですよ」
金髪を軽く揺らし、彼は茶目っ気たっぷりに笑う。
彫りの深い端正な顔立ち。見上げるほど高い身長。二十歳そこそこの彼には、若々しさの中にどこか異国の騎士のような気品が漂っていた。
「……ごめんなさい。なんだか、悪いことをしているみたいで」
「僕にとっては、あなたと過ごすこの時間はとても特別なものです。だから、ゆっくり楽しみましょう?」
その言葉に甘えるように、私は彼の広い肩にそっと頭を預けた。
かすかに香るシトラスの香水と、青年の清潔な体温。
留学の夢を語る彼の声はどこまでも誠実で、いつの間にか私の胸の鼓動は、緊張から心地よい期待へと変わっていた。
溶け合う吐息
ふいに、会話の合間に沈黙が訪れる。
至近距離で見つめ合うと、彼の瞳の中に、戸惑う私自身の姿が映り込んだ。
彼の手が優しく私の頬を包み込み、引き寄せられるままに唇が重なる。
最初は羽が触れ合うような軽い触れ合い。
けれど、二度、三度と重ねるうちに、熱は一気に高まっていく。
気がつけば私はベッドに押し倒され、彼に覆いかぶさるように見下ろされていた。
「綺麗だ……」
その一言が、私の心の最後の鍵を外した。
彼の手によって一枚、また一枚と服が脱がされていく。
白日のもとに晒される、熟れた自分の体。
いつもなら隠したくなるはずの肌が、彼の熱い視線を浴びることで、誇らしげに熱を帯びていく。
恥ずかしさはどこかへ消え去り、ただ彼に触れられたいという欲求だけが残った。
水の宝石に包まれて
「一緒に入りましょう。もっとあなたのこと、見たいから」
彼はそう言うと、羽毛のように軽い手つきで私をお姫様抱っこで抱え上げた。
逞しい腕に支えられ、浮遊感に包まれながらバスルームへと向かう。
温かな湯気が立ち込める中、バスタブに揺れる水面が照明を反射してキラキラと輝いている。
彼と一緒に足を踏み入れると、溢れ出したお湯が床を叩く音が心地よく響いた。
濡れた肌が密着し、滑らかに滑り合う。
お湯の熱さよりも、背中に回された彼の手のひらの方がずっと熱い。
これから始まる、より深く、より甘い秘め事。
私は期待に胸を膨らませ、彼が耳元で囁く甘い吐息に、そっと目を閉じた。
次に訪れるのは、水の中で解き放たれる情熱の刻。
二人の距離は、もう指一本分も残されていなかった。