判決の日、家族みんなでお昼ご飯を食べました。


円卓を囲んで、いつものように並んだご飯。

白ごはんに、鯖のみりん干しと、ほうれん草のお浸し、お味噌汁。
特別な料理ではなく、普通の家のごはんでした。


でも、その日の空気だけは違いました。

何を話したのか、あまり覚えていません。
静かだった気がします。


夫は普段、本当によく食べる人でした。

でもその日は少し食べただけで、


「今日はこれくらいにしておく」


そう言いました。

その言葉を聞いた瞬間、胸がぎゅっと苦しくなったのを覚えています。


あれが、しばらく家族みんなで囲む最後の食卓になるなんて、ちゃんと理解できていなかったのかもしれません。


今でも、鯖のみりん干しを見ると、あの日の食卓を思い出します。