小さな子供が病院で「痛いんだよぉぉぉぉ!うわぁぁぁん!」
転げまわっていたり。大事かと思えば擦り傷だったり。
何とも微笑ましい。
記憶が蘇る一瞬だ。
人によるだろうけれど、個人的には小さなころから「強い子」として
母に育てられていたせいか、刷り込みのせいか「痛い」とは言わない子供だった私。
出産のときも、小声で「苦しい」とは言うものの、痛いとは言えなかった。
その他様々な手術や怪我でも言えなかった。
痛い、と言葉に出すと周囲が心配してしまうのではなかろうかと考えてしまうからだ。
そして、痛いと言って騒ぐことで煩わしい存在になってしまう怖さもあるのだ。
思い返せばなんと子供らしくないというか、素直じゃないというか。
苦笑してしまう。
なので、知り合いなどが痛みを訴えると心底同情してしまう。
グリーンマイルのコーフィーが痛みを分かち合ってしまうような気持のような。
勿論本人ではないので、実際には分けてはもらえないが。
ふと懐かしく、幼少時の自分を思い返す。
そして、痛いときは「痛い」そう言ってよかったんだよ?
と自分に伝えたくなるのだ。