1. 発表時期・特徴
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毎月中旬ごろ(前月から約15日遅れ)に発表される。
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速報性が高い ハードデータ(実測値ベース)。
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景気に敏感に反応するため、GDPの先行指標として機能しやすい。
→雇用統計や失業率よりも“製造業サイドの景気”を早く反映し、
ISM(サーベイ)よりも“実測値”で信頼性が高い点が特徴。
2. 鉱工業生産指数の位置づけ
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鉱工業生産指数は、**製造業・鉱業・公共事業(Utility)**の総合指数。
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アメリカのGDPに占める製造業の割合は 約11% と比較的低い。
→そのため、
指数そのものの値がGDP全体を大きく左右するわけではない
=GDPはサービス業が75%以上を占めるため。
3. 重要なのは“絶対値”ではなく“予想比”
製造業の割合が小さいにもかかわらず、
鉱工業生産が重視される理由は次の通り:
① 景気の転換点に最も早く反応しやすい
→ 景気後退入り・景気底打ちのタイミングを先取りする。
② 市場参加者が「予想外」を特に重視する
→ 経済ショックの早期兆候が出るから。
③ 製造業は在庫・投資循環を生む
→ 資本財受注、ISM製造業、PMIと連動することで景気の方向性を示す。
4. 投資家が見るべきポイント
① 前月比の方向性(上昇 or 低下)
景気の方向を最もシンプルに示す。
② 市場予想との乖離(上ブレ or 下ブレ)
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予想上 → 景気が底堅い → 株・金利上昇要因
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予想下 → 景気悪化懸念 → 株下落・金利低下
③ 製造業生産(Manufacturing)と設備稼働率(Capacity Utilization)
特に景気循環の判断で重要。
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