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30分で1冊。ビジネス書評ブログ

現在、本を読まないと言われる時代に、読書の価値を見直し、日本中にビジネス書の読書習慣を広めること。そしてポジティブで楽しめるビジネス書読書を1人でも多くの社会人(社会人準備者)に広めたい。という目的を持って、読書会を開催しています。

今日のWEB読書会の中で読んだ本です。

速読の教科書

世界一わかりやすい速読の教科書/医学博士 斉藤栄治 著


■読んだ目的

読書経験が少ない初心者の方でも、楽しくWEB読書会で本を読んでもらえるように、読書会や読書法で、特に初心者の方のために何か取り入れられるスキルがあればと思って読みました。

■読んだ感想・得たもの・得られそうなもの

速聴CDが付いています。

3倍、4倍、10倍の音声が入っていて、このCDを毎日15分7日間聞くことによって、読書スピードが速くなるという内容です。

速聴ですが、早く聞き取れるようになると、脳の処理能力も上がると書かれていました。
付属のCDは、倍速の違いによって、得られる効果が違います。

3倍速:完璧に文字を追って、内容を把握することができる。

4倍速:大切なキーワードをキャッチすることができるようになる。

10倍速:イメージで本を読めるようになる。


このCDを7日間、1日15分聞き続けることで得られてくる能力とのこと。
私は、本当にちゃんと聞こうと思って、iPhoneにこのCDの音声を読書会中に入れました。

薄い本でしたが、共感する情報が多くありました。
特に、冒頭、速く読めても意味が無い。速く読んで速く理解できることに意味がある。ということが書かれていて、この本を読みたくなりました。

CDで脳の処理能力が上がっただけでは、どうやって本を読んでいいのか分からないので、本の後半は、実際の読書法が書かれていました。

読みやすくカンタンに書かれていましたが、私たちも実践している内容でした。
改めて取り入れたいと思う箇所は残念ながらすくなかったのですが、この本だけで速読が身につくんじゃないかと思えるくらいの充実した内容でした。

70代ではじめた人にも効果があったとのこと、
しばらくこのCDをiPhoneに入れて聞いてみたいと思います。

効果があったらまた報告します。^^

後半は、読書法に関するスキルの説明がありました。

内容的には、私たちがやっている読書術とほぼ変わりませんでしたが、初めて読書会に参加するかたにも分かりやすく読みすすめるため、役立ちそうなスキルもありましたので今後取り入れてみたいなと思いました。


今日読んだ本です。

IDEA HACKS!2.0/小山 龍介、 原尻 淳一 著

■アウトプット

天才的なアイデアを出していくにはアウトプットのスキルを上げていく必要があります。

アイデアの環境を作る

アイデアを生み出していくためには、頭の中を整理する必要がある。
つまり、頭の中の断捨離。
今やらなくていいことは、とりあえず忘れてしまって頭の仲をスッキリさせて、新しいアイデアを生む環境を作る。

でも、今やらないでいいことを忘れたら、後で出来なくなってしまうので・・・。
だから、やらなくていいことは頭から離れないし、頭の中に溜まってしまうので、、、、
今やらなくていいことはとりあえず忘れる・・・つまり、今やらないでいいことを頭から追い出します。


これは、TODOリストをつかって頭の中で考えなくてもいいようにします。
今やらなくていいことをTODOリストに書き出すことで頭の中から余計なものがなくなり、スッキリするようです。
GmailのTODOリストが本書の中で紹介されていました。

アウトプットのスピードアップ

アウトプットのスピードをアップさせるための訓練としてプライベートライティングという手法が紹介されています。やり方はカンタンで、思ったことをそのまま書き出せばOK。
引用:【大原則】自分の書いたものを他の誰にも見せないこと
①自分のくだらない考えや、下手な書き方を許容すること
②手を止めずに書き続けること
③時間を決めて取り組むこと
④ウソのない素直な考えを引き出すこと
⑤自分の思考を限界以上に発展させること
⑥行き詰ったら、視点を変えてみること
以上のルールは守ってプライベートライティングは行います。
私はまだやったことが無いのですが、以前、ビジネスパートナーが勧めてくれていたのをこの記事を書いている最中に思い出しました。すごくいいみたいです。

フロー状態に入る

フローとは非常に深く集中している状態のことを言います。
本書ではフロー状態に入る3つのポイントがかかれていますが、特に私が参考にしたいと思ったのは時間制限を設けること。
時間制限は、締切りを設けることで集中力は増しますし、作業の効率も上がります。

そして、やったことの結果が即座に反映されるようにすること。の2つ。
これは、結果が直ぐに分かるようにしておくと、モチベーションが落ちにくい、または上がるということではないかと思います。ゲームは面白く、時間を忘れて熱中することが多いですが、ゲームは即座に点数としてやったことが評価されるからだと著者は言っています。(なるほど。)

■インプット

天才的なアウトプットを成功させるには、ストックが無いといけません。
そのために、超大量のインプットが必要です。
著者は、バケツに水を貯めておく作業と表現しています。ちょうど、表紙の絵のことですね。

インプットというと、情報を頭の中に貯めていくイメージがありますが、豊かな知性をふやしていくことがインプットには重要です。

インプットしていく上で重要なキーワードは「スキーマ」
著者は、世の中を豊かに見ていくための能力をスキーマと言っています。
このスキーマは能力なので、インプットで得られるというものではなく日頃の訓練で身につけることができると言っています。

その訓練の方法の一つとして、「読書会」を紹介していました。
読書会では、持ち寄った本をそれぞれが読み、感想を発表します。
その際、他人の感想=アウトプットを自分のものと比較したり、驚いたり、取り入れたりすることで、自分の中のスキーマの能力が鍛えられる。
私ももっとそういうところを意識して読書会を主催していこうと思います。

■おわりに 多くの人にちょっとずつ支えられて豊かになる

ここまで長々と感想を書いていたんですが、実はこれが、本書で一番大事な部分、取り入れていく部分ではないかと思います。

多くの人にちょっとずつ支えられて豊かになる

著者が、震災のボランティアで東北に行ったときにたどり着いたと書いていた考えなのだそうですが、今までは自分のスキルアップ、スキル至上主義で仕事は成り立っていたし、それなりに評価もされた。しかし、ほとんどの成功者は、自分の成功は運です。と言う。

本書にあったスティーブ・ジョブスの発言
引用:「知っていると思いますが、私たちは自分たちの食べる食べ物のほとんどを作っていません。私たちは他人の作った服を着て、他人のつくった言葉をしゃべり、他人が創造した数学を使っています。何が言いたいかというと、私たちは常に何かを受け取っているということです。そしてその人間の経験と知識の泉に何かをお返しができるようなものを作るのは、すばらしい気分です」
つまり、私たちは多くの人にちょっとずつ支えられている。だから、自分が得たもの(スキル)も実は自分の実力でゼロから勝ち得たものではなく、何処かの誰かからちょっとずついただいたものなのだと。天賦の才と直感は天からの贈与。

だからこれからは、スキル至上主義を捨て、自分が所属する様々な「場」を豊かにすることを行うことで豊かになろうと。
というか、成功者はそうやって豊かになってきた。スキル至上主義者に成功者は居ない。

「場」を良くする事、持っている自分のスキルを、その「場」に活かし、場が豊かになってくることで結果として自分も豊かになっていく。

多くの人にちょっとずつ支えられて豊かになる

本書をキッカケに、意識していきたいと思います。


今日読んだ本です。
FREE <無料>からお金を生みだす新戦略/クリス・アンダーソン 著

FREE

FREEブームを起こした本家FREE本です。
さすがにこの本を読む前に5冊も読んだので楽しく読むことができました。

■今日のFREE

FREE本が出版されたからFREEブームが起きたわけではなく、FREEは以前からあって、マーケティングの手法として研究がなされていなかった。
著者のクリス・アンダーソンがFREEについてのこの本を出版したことで注目されるようになったようです。(アメリカでも日本でも)

今のFREEは、カンタンに言うと、お金を払う価値のあるものをタダであげることでお金儲けをしている。

ただし、タダほど高いものは無い。という言葉があるように、単純に無料といって喜ぶ世代ばかりでは無いようです。

無料に対して懐疑的な世代は、30代を境に分かれるようです。
FREEが出版されたのは2009年ですので、その当時の30代だから、4~5年は世代が上がってるかな?

30代より上の世代(現在の45歳以上?)は、20世紀型FREEとともに成長してきた世代で、この世代のFREEへの意識は、「無料なんてあるはずがない」「無料と聞いたら財布を守れ」と感じるようです。
私がちょうどこの世代にギリギリ入ります。

そして、30代より下の世代はグーグル世代と言われ、、グーグルや他のオンライン企業の成長とともに無料はあたりまえとして成長してきた世代。

20世紀型FREEの世代の私ですが、これを実感することが良くあります。
私はたまたまインターネットが全国に普及し始めたばかりのころ、まだパソコン通信(今の人は知らないだろうな)が全盛だった頃に、インターネットの仕事に関わることができたため、、グーグルが誕生したときもすぐに利用することができる環境にありました。

当時は、何かを調べるにしても、書店を巡ったり、図書館に行ったりと、大変な時代でした。
それが、パソコンがネットにつながっていれば直ぐに、タダで調べることができることに驚きを感じたことを覚えてます。

20世紀型FREEを実感する出来事なんですが、私の昔からの友人(小・中)たちはmixiやフェイスブックをやってないんです。検索しても出てこないし、小中のコミュニティに行ってもみてもそれらしい人が居ないんですね。

出身が田舎だったこともあるかもしれないんですが、この世代以上は積極的に使う人とまったく使わない人に分かれますね。

話しをもとに戻します。
現在最も興味深いビジネスとは、無料でお金を生み出す方法を探すこと。
新しいビジネスモデルを生み出すことが可能になる力が「FREE」だと著者は言っています。


FREEの種類

FREEの種類は4種類あります。
これは今まで読んだFREE本に書かれている内容と同じです。

・直接的内容相互補助
・三者間市場
・フリーミアム
・非貨幣市場

以上の4つです。
(他のFREE本にも書かれているのでここではサラッと種類だけ。)

■FREEの問題点フリーライダー

フリーライダーとは、無料にタダ乗りする人たちのことです。
FREEと言っても、どこかで利益をとる仕組みを用意しているわけですが、あまり利益にならない人たちのことをフリーライダーと言うようです。

なんらかの資源を使ってFREEをする場合は、このフリーライダーが問題になるのですが、これが、オンラインとなると状況が変わります。

オンラインは基本的にFREEですから、フリーライダーは、別名→ユーザーであるわけです。
(あー、なるほど!)ユーザーが増えれば増えるほど、クチコミは広がり、知名度も上がり、結果的に利益も得られる。

現在のFREEは、リアル経済には不向きであり、ビット経済に適したものであるわけです。
(これは、リアルフリーのビジネス戦略という本でリアル経済でもFREEが可能であることを証明しています。)


■おわりに

無料が当たり前になってきた現在ではありますが、すべてFREE、無料が言い訳ではなく、これからは、無料のサービスも有料のサービスも釣り合って発展していく必要があるようです。

つまり、ユーザーが好きなものを作っていくことがこれからもっと必要になっていく。
お金を払いたいと思うくらいのFREEでなければならなくなるということでした。

無料なんだから適当でいいよね。なんてことはやってはいけないんですね。
また、2009年当時からしばらくはFREEは新鮮なマーケティング手法であったかもしれないのですが、
エコノミストの門倉貴史さんが、ゼロ円ビジネスの罠の中で言うように、誰もがFREEをはじめることでそれが当たり前になって効果がなくなる。とも思われます。

FREEはデフレ経済だから生まれたなんていわれる場合もあるし、インフレ傾向になってきている今、またFREEに変わる鮮烈な手法が出てくるかもしれないですね。


映画マトリックスは、私の大好きな映画の一つです。
公開初日に見に行った記憶があるんですけど、あれって10年以上前なんですよね。
月日が経つのは早いものですね。

今日読んだ本です。
水平思考で市場をつくる。
マトリックス・マーケティング/野口智雄 著

マトリックス・マーケティング

冒頭の映画マトリックスと今日読んだ本のマトリックスとは何にも関係ないです。^^;
ただ、本の題名のマトリックスと聞いて、懐かしいなと思い出しただけです。


本書の初版年月日は2011年8月11日
クリス・アンダーソンのFREEにも少し触れています。

クリス・アンダーソンのFREEが翻訳されて出版されたのが2009年なのですが、2009年から本当にブームになっていたんでしょうね。
今回の本を入れればFREE関係の本は5冊目です。まだまだFREE本はありましたが、次回にFREEを読んで一応このジャンルは終了しようと思います。


■水平思考とマトリックス・マーケティング

本書に登場する水平思考とは、いままでの商品やサービス、そしてこれから誕生させる商品やサービスが、斬新で実用性のあるものになるのが水平思考だと理解しました。

どういった手順が斬新で実用性のあるアイデアを生むのか?
この手順を行うためにLTNモデルというのが紹介されています。

LTNは以下3つの頭文字
=LATERAL
=TREND
=NEEDS


=LATERAL
本書に紹介されている基本マトリックスという表に書き込むかたちで対象となる商品やサービスを明確化し、対象物のデメリットを明確化し、デメリットの改善方法を明確化するというステップ。

=TREND
そして、現在トレンドと言われるものを加えてみるというステップ

=NEEDS
消費者のニーズに合うか検証するステップ

この3つのステップをへて斬新で実用性のあるアイデアを創出するというもの。


■おわりに

本の構成として、前半は、著者が提案する水平思考を行いアイデアを創出する方法を紹介しています。
ただ、はじめて触れる手法だったため、理解に戸惑ったところもあったのですが、中盤からは100近い事例をもとに、水平思考の解説があり、なんとか理解することができました。

たとえば、デメリットの明確化については、AKB48のコンセプト「会いにいけるアイドル」で解説がなされていました。

アイドルのデメリットは、「気軽に会えない」だとすると、AKBの場合は、気軽に会いにいける場所があり、握手会など直接アイドルと触れ合える機会も頻繁にある。という、アイドルのデメリットを明確にすることで、そのデメリットを解消した結果が今度は、他者には無いメリットになる。という事例の解説が印象に残りました。

水平思考は、フレームワークのように、
アイデア創出の手法の一つとして、使えそうだと感じます。

9月13日(土)午前5時より、WEB読書会を行いました。

今回は新しくビジネス読書会に体験入会してくださった女性が初参加の読書会でした。
メンバーは、読書会ファシリテーターの私、友松。
東京からご参加のOさん。
そして今回、なんと台湾から初参加、Tさんの3人で読書会を行いました。
(ビジネス読書会は、とうとう海を越えましたw)

■ダイジェスト読書法(30分読書法※)で読んだ書籍

Oさんは
書籍名:教育工学への招待―教育の問題解決の方法論
著者:赤堀 侃司

Tさんは
書籍名:幸せをつかむ! 時間の使い方
著者:和田 裕美

私は
書籍名:その他大勢から抜け出す成功法則
著者:ジョン・C. マクスウェル著、斎藤 孝訳

お二人とも、30分読書法のステップにそって読書を行い、時間内で1冊読まれました。

最後に5分の持ち時間で、
読んだ本のレビューを発表、フェイスブックにレビューのアップをしました。

Oさんのレビューですが、今回は言葉が難しい本ということでしたが噛み砕いた分かりやすい説明をしてくれました。(難しいことを変わりやすく表現してくれるその実力、いつもながら憧れます!)

そして、本の内容から、マンガ・ドラゴン桜、子どもの偏差値、そして子どもの能力の2極化について興味深いお話しを伺いました。
私にも息子が居るのでとても気になります。

そして、今回初参加のTさん。
台湾からご参加でも、距離を感じることなく読書会ができました。
本の内容は既に知っていて、お仕事柄実践していることが多く載っていたそうで新しく得たい情報は特になかったそうです。

また、スタッフへ仕事を任せることも多いそうで、お仕事を任せる、任せるには教えるために内容を整理する、完ぺき主義に陥らないなど、知ってはいるものの改めて確認ができたとのこと。

新しく得られる情報が特に無いようだ。
というのが気づけたのがよかったとおっしゃっておられました。
(*これは本が良くないということではなく、今回の自分の目的に本が合わなかったというだけで、目的を変えて読むとまた新しい発見があったりします。ただ、今回は読まなくても良いということがわかったことで、従来どおりの読書、、1ページ目から最後まで読むということをしなくて済んだ。ということです。普通は気づかず、本を読了することが目的になってしまって最後まで読んじゃいますからね。)

この30分という短い時間で、目の前の本に結論を出されたのは流石でした。
ご自身のお仕事などの話も交えながら本のレビューを語っていただき、私も大変興味深く聞かせていただきました。ありがとうございます。

初参加なのに、どこかスムーズだなと感じていたんですが、Tさんはご主人と共同で大きな本棚にたくさんの本を所有しておられ、そのほとんどを読んでいらっしゃる読書家・多読家の方でした。(やっぱりそうかー。)
Tさんにも、30分読書法を含めいろいろ今後アドバイスしていただきたいと思っています。

■おわりに WEB読書会への参加方法

WEB読書会は、ビジネス読書会に入会していただくことでご参加いただけます。
入会1ヶ月間は、体験入会できますので体験入会中に、このWEB読書会、そしてビジネス読書会が用意する様々なノウハウに触れてみてくださいませ。
http://business-study.com/click/49/