僕たちは、何か行動を起こすとき、よく考えてから一歩を踏み出すように教えられてきた。可能性やリスクなど、あらゆる要因を判断して行動することが正しいとされている。
でも、こちらに進みたいと思ってその場でいくら考えても、その時の思考は現状に留まる理由しか探してこないんだ。
まずは、とりあえずでいいから一歩を踏み出す。そのあとに考える思考が、その先を切り開くためのアイデアを運んできてくれる。
どこかに行きたくなった時も、思い立ったらまず宿や飛行機を予約してしまうんだ。
そこで先の予定や行き方を綿密に確認したりしていると、だんだんと行くこと自体が面倒に感じられてくる。もう少し仕事が落ち着いてから考えようと、先延ばしにしてせっかくの意欲を無くしてしまう。
そこに行きたいと感じたということは、自分の中の何かが反応したからなんだ。そのタイミングでそこに行ってみることで、新しい発見や新しい出会い・自分の中での変化をもたらしてくれるような出来事があったかもしれない。
その機会を、考えるということで失ってしまい、結局は現状に留まることになってしまうんだ。そうやって、せっかく流れてきたあらゆるチャンスを掴み損ねてしまう。
一歩をとりあえず踏み出すことで、それに沿った思考が生まれてくる。もう一歩進んでしまったのだから、次の一歩をどう進めようかという考えしか浮かんでこなくなるんだ。
旅行の予定を入れてしまったのだから、他の重なったスケジュールを調整しようとするだろう。出費が重なってしまうと思うのなら、旅行のために節約を始めるかもしれない。
旅行に行くという前提で物事がどんどん進んで、それに沿ったアイデアがどんどん浮かんでくるんだ。
予定を入れる前は、忙しくてちょっと無理かなと思っていたことも、とりあえず行くことにしてしまうことで、実際に行けるように自分が勝手に動き出す。
やりたいと感じたことは、深く考えずにとりあえずやってみるんだ。一歩踏み出すことで、確実に現実は違う方向に進み始める。
あらゆるチャンスは、ゆっくり考えている人を待ってはくれない。