人は、目の前に現れる出来事に対して、その原因を認識することが苦手だ。自分が認識できることに対しては、起こるべくして起きた・やっぱりね。と納得する。
でも、自分でその原因がよく分からないとき、ただ偶然・運が良かったなどと一言で片付けてしまうんだ。
その時は何も感じなかった経験も、後になってからあの経験があったから今がある。と、思えるときが来る。
その時は偶然の出来事・たまたまと思っていたことが、後になって必然の出来事だったと理解できるんだ。
そう認識できるのは3日後かもしれないし、10年後20年後かもしれない。でも、よくよく後になってから考えてみると、全てが必然的に起こったとしか思えないことばかりなんだ。
今結婚されている方も、相手と出会ったときは、たまたまその場所で・そのコミュニティで偶然居合わせただけの存在だったはずだ。でも時が経って、今人生を共にしていることを考えてみると、そこで居合わせたことは必然だったとも言える。
そのときは何も感じなくとも、そこで会うべくして会っていたんだ。
目の前の現象や出会う人を、ただ偶然の出来事で済ますのではなく、全て必然的に起こっていると捉えると、日々の感じる世界が変わる。今このタイミングで、自分に必要だから起こっているのだと。
今何気なく挨拶を交わした人、今何気なく見た映像、今何気なく手に取った雑誌など、たまたま目の前に起こった出来事ひとつひとつを大切にすることができる。
そのときは、その出来事・経験の本当の意味は分からない。でも、いつか必ず何かを教えてくれる経験なんだと・自分にとって必然の経験なんだと信じることができれば、今どんなに辛い状況であっても、その状態を受け入れることができるはずだ。