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ドル円は86円台前半と、昨年12月1日以来の水準。
ユーロドルも一時1.3008までユーロ高が進み、約2ヵ月ぶりの大台回復
をしています。
再び、ドル安の勢いが増してきたと見られます。
引き続き米景気先行き見通しに、暗雲が立ち込めていることが最大の理由です。
ミシガン大学の消費者信頼感指数は市場予想を8ポイント程下回っていました。
これで、ここ2週間以内に発表された米経済指標はほぼ壊滅状態です。
これではドルが下落するのもやむえません。
市場は見事に「株安、ドル安、金利安」で反応しています。
そして、ドル円がこれまで幾度となく反発し、底堅いと見られていた87円を
一気に割り込んできました。
NY市場で86円27銭まで円高が進んだことで、昨年11月27日に記録した
84円82銭が意識されるような状況になってきました。
振り返れば、この時の円急騰のきっかけは「ドバイショック」でした。
ドバイワールドを運営する不動産投資会社「ナキール」の資金繰りの悪化が引き金で
金融不安が起き、「安全資産」である円に買いが殺到しました。
言い代えれば、この時の円買いドル売りの原因は米国ではなかったわけです。
事実、前日のNYダウは1万464ドルで、長期金利は3.26%でした。
米景気は回復過程にあり、ほぼすべての経済指標は改善傾向を示していました。
「86円台」に突入したことで、市場関係者の間からは「円は今後80円を目指す」
などという声も高まってきそうです。
実際にその水準まで円高が進むかどうかは難しい判断ですが、今回の円高は上述のように
米景気の悪化が原因で、ドルが主要通貨に対して全面安の展開であることから、「米景気の
悪化傾向がどこまで続き、どこで止まるか」という点が重要かと思います。
米景気がこのままずるずる後退するのであれば、「85円割れは時間の問題」でしょうし、
オバマ政権が雇用対策を中心とした、新たな景気対策を早急に講じるのであればドルが下げ止まる
ことも考えられます。
そもそも今回の円高は、円に材料があって円が買われているわけではありません。
「ドルを売らない材料」がでてくればドル安にブレイキがかることもあるということです。
今週は米経済指標に重要指標の発表はありません。
従って、この部分からドル売りに繋がる可能性は低いと見られます。
一方、23日には欧州では欧州金融機関91行のストレステストの結果が発表されます。
既に欧州全体で9600億ユーロ(約9兆9千億円)の資本不足が発生する、との見方も
でています。
ユーロに思わぬネガティブサプライズが出てくると、ユーロ円の売りを誘い、円独歩高の
展開も予想されます。
また、今夜のNYダウがさらに下落するのかどうかも重要になります。
株安は、現状ではドル安に繋がるからです。
いずれにしても円の水準が水準だけに、暑い夏の始まりになりそうです。