セメントの種別と概要(早強ポルトランドセメント) | 橋のお勉強ブログ

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建設コンサルタントに勤め、橋の設計をしてます。
前職をリストラされ、今の会社でのんびり契約社員で働いてたところ、女性活躍のビッグウェーブにのみこまれ、ついに正社員へ。色々不安を抱えながらも、マイペースで頑張っていこうと考えてます。

早強ポルトランドセメント


【概要】

普通ポルトランドセメントより早く強度が出るセメントである。普通ポルトランドセメントよりC2Sを少なくして、C3Sを大くし、さらに粉末度を上げることによって、普通ポルトランドセメントの7日強度を約3日で、3日強度を約1日で得られる。


粉末度が高い⇒・水和熱大

・アルカリ骨材反応をより強く起こす。

ASR反応試験により無害であることが確認された骨材を使用。

(有害:火山岩が起源の骨材(安山岩、流紋岩)堆積岩が起源の(

チャート、砂岩、貢岩)

→セメント中のアルカリ量を制限

NaOK2O0.6%以下、アルカリ総量(Na2O換算)を3Kg/m3以下))

→外部から供給されるNaCL等のアルカリ分を遮断。

・セメントペーストの収縮

・ひび割れが発生しやすい。(温度ひび割れ)


【用途】

・寒中コンクリートに使用される。

低温時でも強度発現性が大きい早強ポルトランドセメントは低温条件においても、良好な強度発現性を示す。また、水和熱による発熱も大きいことから所要の養生温度や初期強度の確保が難しい冬期や寒冷地での工事に最適である。

・工期短縮を要する工事

普通ポルトランドセメントと比べ、セメントの硬化が早く、初期の強度発現性が大きいことから養生期間が短縮できる

・高強度コンクリートに使用

長期強度が大きい早強ポルトランドセメントは初期強度発現性に優れるとともに長期材齢においても強度発現性に優れ、普通ポルトランドセメントを上回る高強度を発現する。

・プレストレストコンクリート、工場製品などに使用される。

蒸気養生特性が優れている早強ポルトランドセメントは、短時間の蒸気養生で高強度が得られ、早期脱型や早期出荷が必要なコンクリート製品などに最適である