景気上昇=円安 相場を操作する不確定性原理 | 社会投資家 竹井佑介日記

社会投資家 竹井佑介日記

FX17年、株式投資14年、アメリカ不動産投資10年、日本不動産投資9年、ベンチャーキャピタル投資5年、会社経営14期目
投資を通して人々を幸せにする社会投資家竹井佑介ブログ

以下のようなご質問を頂き公開することを了承下さいましたので読者の皆さまにも一部改変してシェアしたいと思います。

> 投資の方なんですが、
> ちょっと素朴な疑問いいですか?
>
> 今は日本の景気が上昇傾向とはいえ
> とても良いとは、やはり思えないんですね。
> 会社員の現状で、それは肌身に感じています。
>
> 今読み進めている本の中でも
> もちろん、ファンダメンタル的な事に
> 例外はつきものであると言われていますが
>
> 端的に、何故日本の景気がそれほど
> 良くないのに、これほどまでの円高が
> 続いているのでしょうか?
>
> アメリカの経済がそれ以上に悪いということなのでしょうか?
> 実際には、その明確な理由は無いのかもしれませんが
>
> どの本を読んでいても、
> 日本の景気が上昇してくれば
> 円が買われ円高になる。
>
> 日本の景気が停滞してくれば
> 円が売られ円安になる。
>
> と、王道のように書かれているのに、
> 現状と真逆な気がしてしまって・・・


おっしゃる通りなんですよ^^

景気が上向けば円高になる。

むしろ現在では逆でしょう。

ひとつの解釈としましてはグローバル化が影響していると見ることもできます。

円安になればトヨタやホンダのようなグローバル輸出企業は利益が出ます。

逆に輸入企業や原材料を海外から輸入している企業はダメージを受けます。

しかし現代の日本の貿易では輸入よりも輸出の方が売上の割合が高いです。

ですので円安になると貿易は黒字になり景気が上向くということは言えるでしょう。




ついでに株価と為替の関係もみてみましょう。

株価はもちろん景気に左右されます。

景気が上がれば株価は上がりますし、株価が上がれば企業は資本が集まりビジネスを拡大し上がった利益を給与で還元し、その給与を使うことで景気が上向きます。

景気が上向けば更に需要の拡大から売上が上がり株価は上昇します。


ただ以前は本にも書いてあるように円高になると株高(景気拡大)になっていました。
しかし今年はじめまでは円安になると株高になる傾向がありました。


高度経済成長から現代にかけて輸出の割合が増えてきたために、円安になるほど輸出企業に有利に働き、円安=株高という現在の図式へと移り変わってきたと見ることができます。


ただ最近では株価と為替の相関が非常に低くなりつつあります。

以前は米株高=日本株高=円安だったのですが最近ではほとんど相関がありません。

「米株高=ドル高円安」だったのに最近では「米株高=ドル安円高」とこれまでとは逆相関になっているものもあります。

もちろん貿易という視点で説明をつけることは可能ですが僕は次の視点を大事にしています。


株(景気)と為替の相関関係は時代に応じてブームのようなものでその都度変わるという視点です。


株と強い相関をもつ景気と為替との相関も時代に応じて変わっています。

現在は

景気と株価は相関が強い
株価と為替は相関が弱い
景気と為替は相関が弱い

ですがこの関係は変化する可能性があります。


結局のところ相場は「人の心理」が動かしています。
つまり不確定要素が強いということです。

人が何に注目しているかが大事なのです。

2005年は金利差に人は注目していました。
ただ歴史上金利差というものは相場ではあまり意識されてはいませんでした。

ただ2005年は人々が注目しましたので金利差トレード(キャリートレード)がブームになりその通りに動きました。

しかし2005年の年末には金利差は特に縮小しなかったのにも関わらず暴落しました。

つまり本当に大事なのは

人が今何を考えて、何に注目して行動しているのか

です。


長期的に上がっている相場だと、どこかで一旦暴落するだろうと人は考えます。
そのタイミングを探っている人、狙っている人、つくりだそうとする人が少しずつ出てきます。


そして人は群衆で行動を始めると行き過ぎる(暴落、暴騰)という性質をもっています。

つまり恐怖と期待感に支配されてしまいます。


そうなると人は「非論理的な行動」をとりだすようになります。




まとめると

論理的には円安になると輸出企業が儲かり結果貿易黒字から日本景気上向きと考えられる(ご質問に対する答えの部分)

一方

人の心理は論理では説明できない矛盾を抱えています。
ブームのように人の思考が集中している方向に相場は動くという不確定性(論理では説明できない部分)も内包し影響を与えているため

ということができます。


要は「決めつけをせずその流れについていく」ということが相場で勝つためには大事だということです。

ちょっと分かりにくいかもしれませんが論理の部分と論理を超えた不確定性の部分を常に頭におくように僕はしています。

大事なのは現在どうなのかということです。

全てを論理で答えようとするとたまにくる暴落など論理から逸脱した相場で大怪我してしまいます。

質問から逸脱した部分もありますが、FXで勝てるためにという視点で答えさせてもらいました。