いつもなら桜は市街地の後に山で咲くが、今年は山の桜も市街地とほぼ同時に咲いた。職場に隣接する薬師公園の桜も開き、近隣の人が集まって来ている。この時期は、暖かくなったとは言え、日毎に気温が上下する。日中は暖かく感じても朝夕には気温が下がり、寒く感じることがある。東北の4月は春の花が一斉に咲き始める。来月には山野草の季節だ。釜石へ来て楽しみなのは、やはりこの山野草たちだ。自然の豊かさを最も感じられる。 産業はエネルギーがなくては成り立たない。従って、エネルギーを掌握することは極めて重要になる。エネルギーとして最重要なのが石油だ。石油は単にエネルギーとしてだけでなく、化学製品の原料でもある。産油量の多い国は、1米国711,125 、2ロシア536,446、3サウジアラビア515,023、4カナダ267,096、5イラク200,829、6中国198,881、7イラン167,658、8アラブ首長国連邦 164,381、9ブラジル156,792、10クウェート131,093(単位重量:千トン、原油のほかオイルシェール・オイルサンド・コンデンセート・NGL(天然ガス液)を含む)となっている。ここで、中東のサウジアラビア、イラク、イラン、アラブ首長国連邦、クウェートを合わせると、1,178,984となる。いかに中東の存在感が強いかが分かる。その中東は北アフリカの国々、パレスチナ自治区も含めて22カ国・地域で1945年にアラブ連盟を結成した。結成当初からアラブ連盟は親欧米的であった。しかし、近年、急速にアラブ連盟の中心的存在であるサウジアラビアが米国と距離を置き、中国・ロシアと接近したため、状況が大きく変化している。英国メディアThe Telegraphは、一昨日、「Bashar al-Assad to rejoin Arab League ‘within weeks’ despite Western resistance(バッシャール・アル・アサド、欧米の抵抗にもかかわらず「数週間以内に」アラブ連盟に再加盟へ) Gulf states keen to rehabilitate leader whose ‘campaign of terror on the Syrian people’ is now funded by illicit trade of the drug captagon(湾岸諸国は、「シリア国民へのテロキャンペーン」の資金源を麻薬カプタゴンの不正取引に求める指導者の更生を熱望している)」を載せている。「アサドのアラブ連盟への復帰は、欧米の対シリア政策の失敗の集大成であり、アサドだけでなく、10年以上にわたる紛争でダマスカスを支えてきたロシアとイランの支援者にとっても、外交的勝利となるはずだ。 地域の宿敵であるイランとサウジアラビアがデタント(緊張緩和)に入ったことで、シリアに関しても新しい軸が生まれつつある。昨年までは、戦後アサドが海外に出かけるといえば、ロシアとイランの2カ国だけだった。しかし、昨年3月以降、アサドはサウジアラビアの同盟国であるアラブ首長国連邦(UAE)を2度訪問し、さらに中東の伝統的な調停者であるオマーンも訪問している。」。The Telegraphは英国メディアであり、あくまでも英米視点での書き方である。サウジアラビアと敵対していたイランだけでなく、シリアまでもがアラブ連盟に再加入を許される状況になった。中国やロシアが支持し、中東が結束を強めている。8日のイランメディアParsTodayの日本語版は、「ASEANのドル排除各国通貨使用システムが稼動開始」を載せている。「ASEAN東南アジア諸国連合10カ国の間において、ドル建て排除および各国通貨使用に向けた国際電子決済システムが稼動を開始しました。 もっとも、各国が対外通商取引での自国通貨をめぐり二国および多国間で合意するのはこれが初めてではありません。これまでに、中国とロシア、サウジアラビア、パキスタン、イラン、ブラジル、その他数十の国と地域が、この点に関して二国・多国間協定に調印しており、これは米ドルに対する現地通貨の力が強まっていることを示しています。 IRIB通信によりますと、ASEANの加盟10カ国間の貿易取引における米ドル決済の廃止を目的とし、地方銀行のクレジットカードによる電子決済システムがこのほど稼動を開始しました。 また、ASEAN加盟国は、別の合意の中で、世界のたの国との取引においてドルの代わりに現地通貨を使用することを検討しています。 さらに、マレーシアはドルなしでの通商取引のため、インドのユニオン銀行に特別なインド・ルピー口座を開設したのに続き、アジア金融基金設立協定を中国と締結しました。 アンワル・マレーシア首相は、「わが国が投資を誘致するために米ドルに依存し続ける理由はない」と表明しています。」と伝えている。日本のメディアではこうした中東や東南アジアの変化を断片的に伝えるだけで、この動きが世界の急速な脱ドル化につながっていることを伝えない。これまで欧米先進国はG7として、特に米国が世界の主導権を握って来たが、今やBRICSは経済力でもG7を超えた。その上、世界のエネルギーに大きく影響を持つ中東産油国やアラブ連盟が中国、ロシアに急接近している。ブラジルも先日、大統領が200人以上の経済人を伴って、中国を訪問した。昨日のBloombergは、「Philippines Won’t Allow Military Sites US Can Access for Offensive Moves(フィリピンは、米国が攻撃的な動きをするためにアクセスできる軍事用地を許可していない)」を載せている。米国は、台湾有事を理由に、フィリピンで新たに4つの米軍基地を設ける。しかし、フィリピン大統領は、米軍はあくまでもフィリピン防衛のためのものであり、フィリピン防衛とは関係なく、攻撃目的でのフィリピンの米軍基地の利用は許可しないと宣言した。フィリピンは、輸出では中国は第4位の相手国だが、輸入では中国が第1位の相手国だ。この経済的結び付きを維持したいのだ。従って、台湾有事では、極力矢面には立ちたくない。日本とは姿勢が大きく異なる。日本は米国のなすがままだ。いや、それ以上だろう。自衛隊もここぞとばかりに、装備の充実を図ろうとしているが、実践経験もない上、米国の旧式となった武器を買わされ、いざとなれば、早々に壊滅状態になるだろう。米国から購入させられた地対空ミサイル、パトリオットなど、中国やロシアの超音速ミサイルは防御出来ない。日本のメディアは米国や米国に追従する日本政府の姿勢を批判することなく、ロシアや中国の「独裁」や「全体主義」の「悪」のみを訴え、中東・アフリカ、東南アジア、BRICSなどの脱ドル化、米国離れの状況とその意味を伝えることがない。日本の国民にとって、突然の米国金融危機、ドル崩壊となり、連鎖して、日本の突然の金融・経済崩壊、円の暴落となるのだろう。すでにその下地は出来上がって来ているが、メディアは決してそれを報じることはない。


イカリ草