昨日、オーストラリアのPearls and Irritationsに掲載された、「BRICS builds alternatives as Washington turns up the pressure(ワシントンが圧力を強める中、BRICSは代替案を構築している)」。執筆は、カナダのアルバータ大学政治学部名誉教授で、国際交流基金フェロー、ウッドロー・ウィルソン国際センターの常駐フェローを務め、米国とカナダに拠点を置くエネルギー評議会の中国担当特別顧問、ブリティッシュコロンビア大学公共政策・国際関係学部の客員教授、中国石油大学(北京)ビジネススクールの客員教授も務めたWenran Jiang。

 

米国の関税や制裁により、拡大したBRICS諸国が西側主導のシステムに代わる現実的な選択肢を模索する中、同グループはニューデリーでの会合を終え、金融・技術協力の深化に向けた計画を打ち出した。

第18回BRICSサミットは、インドが掲げた「レジリエンス、イノベーション、協力、持続可能性の構築」というテーマのもと、45ページにわたる宣言を採択してニューデリーで閉幕した。この宣言は、ドルの支配に異議を唱えるいかなるブロックに対してもワシントンが大規模な関税を課すと脅す中、必要に迫られて生まれたものである。拡大したこのグループは、米国の圧力の下で分裂するか、あるいは静かに代替案を構築するかという二つの選択肢に直面していた。そして、後者を選んだのである。

習近平国家主席が7年ぶりのインド訪問を行い、プーチン大統領が出席し、イランのペゼシュキアン大統領も参加する中、ウクライナ、中東、紅海での戦争が差し迫る状況下で、このブロックはスローガンではなく具体的な仕組みについて合意出来るだろうか? 答えは「イエス」だ。これは、BRICSが内部の矛盾によって崩壊するというワシントンの想定に対する反証である。BRICSは、対立よりも最小限の合意と実務的な枠組みの構築を選んだ。米国主導の経済戦争が繰り広げられる時代において、それは弱さではなく、国家運営の知恵である。

この宣言の中で特に注目すべき部分は、国境を越えた決済に関する部分である。決済タスクフォースは、相互運用性と現地通貨建て決済を推進し、「迅速、低コスト、利用しやすく、効率的、透明性が高く、かつ安全な」解決策を模索する。インドは、UPI、Pix、CIPSおよび類似のシステム間の連携を主導し、中小企業向けの請求書割引や新開発銀行(NDB)による現地通貨建て融資を推進した。2日目、習近平はオープンソースのAIとスマート製造への支援を提示し、モディは技術や重要鉱物の「武器化」に対して警告を発した。これこそが、覇権主義後の金融システムの枠組みであり、このブロックにおける次の分断線の兆しでもある。

新たな決済回廊やSWIFTの代替手段が一つ増えるごとに、金融を武器化するワシントンの力は削がれていく。AIに関するパートナーシップが一つ結ばれるごとに、米国の技術的覇権は少しずつ侵食されていく。制裁対象国にとって、選択肢は空虚な言葉よりもはるかに重要だ。弱点はスケジュールにある。合意文は、確約するよりも「奨励」や「歓迎」という言葉に終始している。米国の関税、制裁、半導体輸出規制は、BRICS諸国を結束させる外部的な刺激として機能している。とはいえ、緩やかなドル離れであっても、一国が一夜にしてドルへのアクセスを遮断できるシステムよりはましだ。

この宣言は、米国を名指しはしていないものの、一方的な関税や二次的制裁を違法であると非難している。これは、BRICS加盟国が米国の制裁下で経験して来た実情を反映したものだ。モディ首相は、BRICSは「誰に対しても敵対するものではない」と述べた。しかし、ワシントンはBRICSの存在そのものを反抗とみなしている。トランプは、同ブロックが「ドルで小細工を働けば」100%の関税を課すと脅した。これは外交ではなく、経済的な脅迫に他ならない。この表現は、インドが歩む綱渡りのような立場――戦略的自律性を保ちつつ、反中国や反ロシアの陣営へと強引に引き込まれないこと――を反映している。

習近平国家主席とモディ首相の会談は、サミットの目玉だった。双方は「相違点が紛争になってはならない」ことで合意し、公正な国境問題の解決に尽力することを約束した。習主席は中国とインドを「ライバルではなくパートナー」と位置づけ、モディ首相はインドの議長国就任を支持してくれた中国に感謝し、来年の中国の議長国就任を全面的に支持すると約束した。もしワシントンが、国境をめぐる緊張によってアジアが分断され続けることを望んでいたとしても、ニューデリーと北京には別の考えがある。

「ライバルではなくパートナー」への転換は、地政学的な大地震である。このサミットは、機能的な役割分担を示した。インドが議長を務め、中国は文書の内容を支配することなく、決済システム、産業能力、開発資金を提供する。これは中国の覇権主義ではなく、グローバル・サウスを含む多国間秩序への投資である。

安全保障に関しては、この宣言は責任のなすり合いに終始している。中東問題については、最大限の自制と「二国家解決案」を求めている。ウクライナ問題については、停戦に関する言及はなく、一般的な原則が述べられているだけだ。批判派はこれを「弱腰」だと指摘するが、彼らは本質を見失っている。イラン、UAE、ロシア、そしてウクライナの近隣諸国を含むこのブロックにおいて、合意そのものが、米国による全面的な非難を求める要求に抵抗しているのだ。

この限界は、フーシ派勢力がモカとペリム島を占領し、バブ・エル・マンデブ海峡の支配を強化し、原油価格を100ドル以上に押し上げたこの1週間を経て、明らかになった。サウジアラビアはドローン攻撃を受けて、重要な東西パイプラインを閉鎖した。それにもかかわらず、ワシントンの対応は、さらなる武器供与、さらなる制裁、さらなる事態の悪化に終始している。BRICSは少なくとも緊張緩和の余地を提供している――ペゼシュキアン大統領とアブダビ皇太子が会談した際のように、これは戦争開始以来、イランとUAEの間で最高レベルでの対話となった。

来年の中国の議長国就任は、このブロックの重心をシフトさせるだろう。北京には、決済の相互運用性、新開発銀行(NDB)による現地通貨建て融資、そして代替サプライチェーン・ファイナンスを加速させるための資金力がある。中国は、習近平国家主席が提案したAI構想を基盤とし、オープンソースモデルを米国が支配するチップの代替手段へと転換することが出来る。試金石となるのは、モディ首相が慎重に回避したような米国の反発を招くことなく、中国がこれを実現出来るかどうかだ。もし中国がインドの戦略――大げさな宣言よりも静かな実力――から学べば、BRICSは、自国の利益と世界の利益を同一視する米国主導の秩序に対する対抗勢力として、その地位を固めることが出来るだろう。

拡大したBRICS諸国が、あらゆる戦争やイデオロギー的な方針について合意に達することは決してないだろう。しかし、最低限の成果については合意出来るはずだ。具体的には、決済ネットワーク、現地通貨建てのNDB融資、緊急予備資金、中小零細企業(MSME)向け融資、そしてイラン、イエメン、ウクライナ問題に関する非公式な対話ルートなどである。これは「スーパーブロック」ではなく、ワシントンが絶対的な忠誠を要求する世界において、選択肢を広く開いておくための緩やかな連合である。中国は調整役として最も適した立場にあり、米国とは異なり、体制変更を協力の条件とはしない。

ニューデリーは、そのような合意文書の仲介が可能であることを示した。グローバル・サウスにとって、これは実用的な成果である。すなわち、いかなる単一の大国への依存も軽減する、金融的・外交的な代替手段である。米国の例外主義と一方的な強制が横行する時代において、これは単なるレジリエンス(回復力)にとどまらず、抵抗そのものである。現在の課題は、中国の議長国任期がその抵抗をさらに深めるかどうかである。ニューデリーでの勢いを鑑みれば、その可能性は高いと見られている。

 

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