先月27〜28日、北朝鮮の金正恩が中国を訪れ、習近平と会談した。この会談で金正恩は核廃棄を了承し、その旨を韓国や米国にも伝えた。北朝鮮は在韓米軍の撤退や米国による北朝鮮敵視をやめることを望んでいた。5月にトランプと金正恩が会談し、そこで北朝鮮の核廃棄の見返りに在韓米軍の撤退や北朝鮮との和解について交渉することが決まった。かってイラクは米国の要求に従い、国際原子力機関IAEAによる無期限の査察を受け入れた後、米国に侵攻され、混乱がいまだに収拾していない。これもあって中国はIAEAによる無期限の査察には反対の立場をとっている。北朝鮮は米国との交渉で、核廃棄はするがIAEAによる査察は期限付きでなければ同意しないだろう。トランプはおそらくこれを認めて、在韓米軍の撤退に向かうことになるだろう。北朝鮮敵視をやめると言うことは、核を保有していてもさらなる核開発、核実験さえしなけば、インドやパキスタン並みに見ると言うことになる。核の多くはIAEAの立会いのもとで、廃棄されるだろうが、何がしかの核は隠し持つと思われる。大統領になる前、不動産屋として活動していた時のトランプはいずれドルの価値はなくなり、暴落するだろうと唱えていた。米国の覇権もそれに伴い崩れて行く。大統領になってからは、あえて敵対的な態度をとることで、米国を孤立させ、覇権の分散を行っているように見える。最終的に核を隠し持つ北朝鮮を中国やロシアに任せる気でいるように思う。ユーラシア大陸の資源はシベリアとモンゴル、北朝鮮にあると言われる。豊富な地下資源を開発するには北朝鮮にとってもロシアや中国との協力が不可欠である。また、韓国もその地下資源をめぐり北朝鮮と協力関係を築きたいのだ。日本のメディアや米国のメディアは金正恩を狂人のように報じているが、むしろ若さの割に政治的にはなかなかした高さを身に付けているようだ。12歳からスイス留学をしており、外から自国を見る経験も役立っているのかも知れない。1950年に金日成の侵攻で始まった朝鮮戦争は、1953年休戦となり、その後現在まで休戦状態が続いており、朝鮮戦争そのものが未だに終わっていない。5月の米朝会談は朝鮮戦争の終結につながるのかも知れない。結局、日本はあれほど北朝鮮の危機を煽って、武器購入を進めただけで、こうした東アジアの動きからはツンボ桟敷にされている。要は、米中にも北朝鮮にも日本は軽んじられているのだ。政治家や官僚の力量のあまりの低さは見抜かれてしまっている。


旧居の杏子の花