国際金融協会The Institute of International Financeが2017年の最初の4半期の世界債務を報告している。全世界の債務は271兆ドルとなり、記録を更新し続けている。世界のGDPの327%にもなった。15年前の2002年には86兆ドルでGDPの246%であった。2007年は149兆ドル、276%、2012年は205兆ドルで305%となっている。GDPはいわば所得であり、世界は所得の伸びを超えて債務を増やし続けている。2013年頃までは金融部門の債務が非金融部門の債務を上回っていたが、以後、非金融部門の債務が増加し続けており、金融部門の債務は中央銀行の金融緩和により、中央銀行が債務を肩代わりしている。GDP=所得を超える債務の増加スピードはいずれ限界を迎える。政府債務では日本の債務が対GDP比で突出している。先日明らかとなったように昨年の税収が1兆円前年度より減少しており、当初の予算と比べれば2兆円の減収となる。昨日には総務省が一世帯当たりの消費支出を発表し、5月までで15カ月連続減少している。政府債務は年々膨らんでいるが、税収は減少している。各国政府は失業率などを引き合いに出して、景気は上向いているとするが、その失業率の中身を見ると、単に低所得者が増えているだけである。中央銀行が超低金利や株と債券を支えることで、政府債務を助け、見かけ上の景気を演出しているに過ぎない。その演出もいつまでも続けられるわけではない。むしろ中央銀行の異常な金融緩和がなければ維持出来ない現在の世界経済こそ問題を抱えている。蟻の一穴と言うが、世界のどこかで破綻が起きれば、ドミノ倒しで、瞬く間に世界に破綻が波及して行くだろう。第二次世界大戦終了時、米国は世界の富の半分を所有していた。この時が米国のピークであり、以後、大国の斜陽化が進み、基軸通貨としてのドルはついに1971年に金本位制を維持出来なくなり、以後は印刷されたただの紙でしかないドルを印刷し続け、何度かの経済危機をもたらして来た。その危機にも何ら反省を見せず、今また中央銀行が揃って膨大な紙幣を印刷することで、実体経済を離れたバブルを生み出している。バブルが弾ければ、史上最高の世界の債務はたちまち破綻する。著名投資家の何人かが、歴史始まって以来の世界恐慌の到来を警告しているのも頷ける。
職場の裏山に咲くバラ