岩手県は四国4県の広さがあると言われ、全国では北海道に次いで広い。北海道はしかし、岩手県の5倍の広さがある。面積で見ると10位までに東北6県のうち5県までが入っている。3位に福島県、6位に秋田県、8位に青森県、9位に山形県である。宮城県は16位になっている。岩手県は隣の秋田県の1.3倍の広さになっている。今年は4月と5月に秋田県へ行っているが、以前職場の方から秋田県は釜石のようにすっきりと青空が広がる日がない、と聞かされた。晴れた日でもいつ見ても霞がかかったようなどんよりとしたところがあると言われた。先日、唐松神社へ出かけた際に、ふとこのことを思い出して、気を付けて風景を見ていた。午前中の青空を背景にした鳥海山は比較的すっきりと見えていたが、午後になると確かに雲も流れていないのに、どこか霞がかかったように見える。鳥海山だけでなく、見渡せる範囲が全てそのように見えた。多分このことを言っていたのだろうと思った。釜石は南北を200~300mの高さの山で囲まれていて、上空の青空の見える範囲が狭い。それに対して、秋田では平野が広く、晴れた日は遠方がまさに陽炎のようなすっきりしない風景に見えてしまう。空気の層が厚くなるために、その空気が晴れていると熱せられて、遠方の風景の輪郭をぼかしてしまうのではないだろうか。岩手の平野は岩手県をほぼ縦断する北上川周辺に広がるのが主だ。やはり秋田の平野部の方がずっと広い。ウィキペディアで両県を比べてみると、県の鳥が岩手はキジで秋田がヤマドリとなっていた。岩手にももちろんヤマドリがいるし、秋田にもキジはいる。ただ岩手はキジの生息数が日本一だと言う。県の花では岩手は桐の花で、秋田はフキノトウとなっている。岩手の桐は淡紫色をおびて美しく「南部の紫桐」と呼ばれているらしい。秋田のフキノトウは「ばっけ」と呼ばれているそうだが、岩手でも同じく「ばっけ」と呼んでおり、フキノトウを使った味噌、ばっけ味噌が岩手の産直などでも売られている。岩手の県の魚はナンブサケで、鮭は北海道に次ぐ漁獲量になっている。秋田はハタハタが県の魚になっている。日本海の北部と西部に多く生息しているようで、名前は聞くが未見の魚だ。日本海には対馬暖流が流れる関係で、冬は湿度が高く、そのために日本海側は豪雪となる。昔ほどではなくなったようだが、それでもなお秋田は山形同様に9割が豪雪地帯だと言う。特に秋田自動車道沿いにある山内(さんない)は県下でも一番の豪雪地帯だそうだ。この山内地名と青森県の三内丸山遺跡の「山内」は何か関連があるように思う。地名の由来が古代東北の歴史と関連しているように思われる。釜石へ来てから間もなく太平洋の水平線から昇ってくる太陽を見た。いつか日本海の水平線に沈む太陽を見てみたい。


紫蘭