ここ数日は気温が上がり、昨日などは最高気温がいきなり23度にもなっており、今朝も暖かく雨が降っている。気温が上がって来たため通勤途中の道路脇の家々の庭先で梅が一斉に花開き始めた。平安時代以前は花と言えば梅の花を指していたそうで万葉集にも梅を題材とした歌が119首詠まれているそうだ。梅は弥生時代前期からの遺跡で見出されており、縄文時代の遺跡からは出ていないと言う。中国の3世紀の歴史書で日本について書かれている魏志倭人伝にもウメ、スモモ、クスノキが日本にあると書かれているようだ。梅にはいくつか別名があるがその一つに木の花(このはな)と言うのがあり、古事記にも木花咲耶姫(このはなさくやひめ)と言う名の姫が出て来る。天照大御神(あまてらすおおみかみ)が天孫降臨に際し、孫の邇邇芸命(瓊瓊杵尊) ににぎのみことを三種の神器とともに筑紫へ降り立たせたがその時出会ったのが大山祇命(おおやまつみのみこと)の娘の木花咲耶姫(このはなさくやひめ)である。邇邇芸命は一目惚れしてしまうと言う話だがこの時代に梅がすでにあったと言うことだろう。平安時代になると花と言うと桜に変わって行ったようだがまだまだ梅も好まれており、右大臣まで上り詰めた菅原道真が左大臣藤原時平の策謀で901年に太宰府へ左遷される時に詠んだと言われる、東風(こち)吹かば匂いおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ はあまりにも有名だ。以来菅原道真を祀る各地の天満宮には必ず梅の木が見られる。梅は300種以上あり、大きく三種の系統に分かれるそうだが一番原種に近いと言われる野梅系(やばいけい)がやはり最も梅らしく感じられる。

日高寺(釜石)のそばの梅の花

日高寺(釜石)のそばの梅の花