人間、あれもしたい、これもしたい、と思うのが普通である。

広く浅くいろんなことを経験し、いろんな知識を蓄えることが、後悔しない生き方だと思い込んでいる。

でも、実際はそうじゃなさそうだ。

一流と呼ばれる人たちの経験は、みな狭くて深い。

 

■失敗は無自覚だから起こってしまう

 

失敗の原因は次の2つに集約できると思う。

 

1.認識できていない(不注意・想定外)

2.習熟できていない(知識不足・スキル不足)

 

例えば、交通事故の原因は安全不確認(30.7%)、脇見運転(15.6%)、漫然運転(8.6%)である。

 

これら3つの原因とも、「認識できていない」か「習熟できていない」かのどちらかだと言える。

 

商売の失敗も似たようなものである。

 

中小企業の倒産原因は、販売不振(68%)、既往のしわよせ※(13%)、放漫経営(5%)となっている。

 

これらも「状況を認識できていなかった」か「認識できていたけど対処できなかった」かのどちらかである。

 

つまり、失敗と成功を分けるものは、「認識の幅」と「認識の深さ」だと言えそうだ。


失敗の原因は、興味の幅が広すぎるために、よそ見が多く、「凡事徹底」ができないことにある。

 

※既往のしわよせ:経営状態が悪化しているにもかかわらず、具体的な対策を講じないまま過去の資産を食い潰していくことで倒産に至ることを言う。

 

■成功したければ分野を絞ればよい

 

とかく、我々はいろんな経験をすることが成長だと思い込んでいる。

 

大人は子どもより、経験が豊富で様々な知識があるから偉いと思っている。

 

でも、それって本当にそうだろうか。

 

冷静に見渡してみると、実際は、この思い込みとは逆で、一流の人ほど狭い世界で生きていることが分かる。

 

例えば、ノーベル賞受賞者、オリンピック選手、芸術家、プロ棋士…。

 

彼らは、我々よりずっと狭い世界で生きている。

 

反面、ずっと深い世界で生きている。

 

そう考えると、広くて浅い生き方は、「よそ見運転状態」か「放漫経営状態」みたいなものかもしれない。


下の表は、習熟度よ「認識の幅」と「認識の深さ」で表したものである。


 

とかく我々は「子ども状態」から広く浅く経験を重ね、いつしか「スーパーマン」になろうとするけど、実態は「よそ見運転」ではいないか。

 

どうやら人生のコツは、狭く、深く、である。

 

それを実践すれぼ、よそ見せずに凡事徹底できる人になれるかもしれない。