『乾と巽 -ザバイカル戦記ー』10 ロシア革命の主役たちの登場 | 一松亭のブログ

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『乾と巽 -ザバイカル戦記ー』の10が出ました。ついにロシア革命の主役たちの登場です。
レーニン、ウラジミール・イリイーチ・ウリヤーノフが本名です。ちなみにレーニンは「レナ川の人」という意味のペンネームです。


ロシア革命を成功させますが、党が革命を主導するという主張については、ローザ・ルクセンブルグなどは「それでは独裁になってしまう」と言っております。(実際そうなりましたね、革命は成功させますが・・・。一方ローザはスパルタクス団蜂起で非業の死をとげます。)
スターリン、ヨシフ・ヴィッサリオノヴィチ・ジュガシヴィリが本名です。スターリンは「鉄の人」という意味のペンネームです。
〇〇シビリという名前からわかるとおりジョージア(グルジア)の人です。
レーニンは「スターリンは粗暴すぎる」と言い遺書ではスターリン以外を後継者にするよう書いていますが、レーニンの死後の権力闘争で後継者となってしまいます。


エヴゲーニャの嘆きは胸に迫りますが、それどころではない悲劇を彼はロシアにもたらします。
今回はガイダ事件を経て敗戦の白軍に大きな悲劇の足音が忍び寄ります。

ところで第162回直木賞を受賞した川越 宗一氏の『熱源』という作品に、このレーニンの兄が登場します。
樺太、アイヌについての膨大な調査をもとに書かれた力作ですが、故郷を追われた者、樺太生まれのアイヌ、ロシアの流刑囚ポーランド人を中心に当時の様々な人たちを絡めて描かれ、ポーランド初代大統領であるユゼフ・ピウスツキやレーニンの兄アレクサンドル・ウリヤノフが登場します。文春文庫でも出ていますので是非お読みください。