『満開の桜の下に眠る魂』染井霊園の桜 | 一松亭のブログ

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3月も終わり、もう4月ですね。皆さんから桜の桜の便りが多数届いていましたから私からも一つお届けしましょう。私の地元の巣鴨は桜の染井吉野の発祥の地であり、1875年に開園した染井霊園は、その園内に約100本の染井吉野が植えられた桜の名所です。樹齢を重ねた大きく枝を広げた桜が見事です。

 

 

明治期よりの著名人、岡倉天心、二葉亭四迷等多くの著名人の墓地がありますが、その中の1人が詩人・彫刻家で知られた高村光太郎です。『智恵子は東京に空が無いといふ』という一節で特に知られた『智恵子抄』は光太郎が30年に及ぶ智恵子との愛を綴った詩集です。智恵子亡きあとも光太郎の心は常に智恵子とともにありました。


そして青森県から十和田の国立公園指定15周年を記念してのモニュメント制作が依頼されたときに、光太郎はそこに智恵子の面影をよみがえらせたのでした。それが十和田湖畔に立つ「乙女の像」です。

 


4月2日は高村光太郎の命日です。光太郎と智恵子、今は満開の桜のもとに寄り添い安らかに眠ります。
皆さんは普段は賑やかな花見を楽しまれることでしょうが、この季節、ときに静かに満開の桜の下に眠る魂に思いをはせる祈りの花見はいかがでしょう。