三一
雪月花一度に見する卯木かな
【語句】
雪月花:自然の美しい風物を表す言葉で、
白居易の詩「寄殷協律」中の「雪月花時最憶君」
(雪月花の時、最も君を憶う)による
卯木:野山に生える落葉中低木
【季語】 卯木、卯の花(初夏)
【読み】 せつげっか いちどにみする うつぎかな
【意味】 雪月花を一度に見せる卯木…
(卯木は、初夏に雪のような白い花が咲き、
名前に「つき」(月)の文字が入っている)
【作者】 松永貞徳(まつながていとく)
室町期~江戸初期の俳人
【生没年】 一五七一年~一六五四年一月三日
(元亀二年~承応二年十一月十五日)
【略歴】
京都出身。父は松永永種(松永久秀の子又は養子と言われる)、母は藤原惺窩の姉。里村紹巴から連歌、九条稙通や細川幽斎から和歌や歌学を学ぶ。二十歳頃に豊臣秀吉の右筆となり、二十代半ばに朝廷から俳諧宗匠の免許を許される。四十代半ばに私塾を開いて俳諧を指導し、多くの俳人を輩出した。貞門派俳諧の祖。
【他の句】
しをるるは何か杏の花の色
鳳凰も出でよのどけきとりの年
霞さへまばらにたつや寅の年