二八

  
家々や菜の花いろの灯をともし

【季語】 なし (無季) (ただし、菜の花(春の季語)という言葉から、春の印象あり)

【読み】 いえいえや なのはないろの ひをともし

【意味】 家々が、菜の花の色のような鮮やかな黄色の明かりを、灯している…

【作者】 
木下夕爾(きのしたゆうじ) 大正~昭和期の俳人

【生没年】 一九一四年十月二七日~一九六五年八月四日(大正三年~昭和四十年)

【略歴】

  広島県福山市出身。詩人、俳人。第一早稲田高等学校(今の早大)を経て、名古屋薬学専門学校(今の名古屋市立大)卒。広島の実家の薬局を継ぐ。詩では堀口大学、俳句では久保田万太郎らの影響を受けた。句集「遠雷」を出版、句誌「春雷」を主宰。癌で死去。
 
【他の句】

 この丘のつくしをさなききつね雨 ○
 学院の留守さかんなる夏樹かな ○
 あたたかにさみしきことをおもひつぐ ○

 地の雪と貨車のかづきて来し雪と
 冬の坂のぼりつくして何もなし 

 夕焼のうつりあまれる植田かな