二六

   
春の海ひねもすのたりのたりかな

【語句】ひねもす:終日、一日中

【季語】春の海

【読み】はるのうみ ひねもすのたり のたりかな

【意味】春の海が、終日ゆったりと長閑(のどか)に波うっている…

【作者】 
与謝蕪村(よさぶそん) 江戸中後期の俳人
 

【生没年】一七一六年~一七八四年一月十七日(享保元年~天明三年十二月二五日)
 

【略歴】

  摂津国毛馬村出身(今の大阪市都島区毛馬町)。二十歳頃、江戸の早野巴人の門弟となった。巴人没後、芭蕉を慕い、東北に吟行の旅をした。四十代に、京都に移り住み、結婚して一人娘を儲ける。五十代には妻子を残して讃岐に行き、後に京都に戻った。江戸俳諧中興の祖と称される。俳画を創始し、絵画においても、国宝の「夜色楼台図」、「十宜帖」などを描いた。子規により再評価される。芭蕉と並ぶ俳人の最高峰。
 

【他の句】

 夏川を越す嬉しさよ手に草履 ☆ 

 夕立や草葉をつかむ群雀 ☆
 山は暮れて野は黄昏の薄かな ☆ 

 朝顔や一輪深き淵のいろ ☆  
 釣鐘にとまりてねむる胡蝶かな ◎ 

 鳥羽殿へ五六騎急ぐ野分かな ◎
 五月雨や大河を前に家二軒 ○ 

 菜の花や月は東に日は西に ○
 公達に狐化たり宵の春 ◇ 

 月天心貧しき町を通りけり ◇