二四

春雨やされども笠に花すみれ

【語句】 春雨:仲春から晩春(3月末から4月頃)に、しとしとと降り続く雨
      すみれ(菫):春に紫色の花を咲かせる野草
 

【季語】 春雨、すみれ(春)

【読み】 はるさめや されどもかさに はなすみれ
 

【意味】 春雨の中を歩いているが、笠に付けた菫の花のことを考えていると、雨が気にならない…

【作者】 斬波園女(しばそのめ) 江戸初期の俳人

【生没年】 一六六四年~一七二六年五月二一日(寛文四年~享保十一年四月二十日)

【略歴】

 伊勢出身(今の三重県)。神職の娘で、医者に嫁ぐ。芭蕉門下。伊勢から、大坂に移り住む。大坂の園女の家が、芭蕉最後の句会の場となった。その時の芭蕉の句は「白菊の目に立てて見る塵もなし」。夫の死後、江戸に移り住み、宝井其角ら江戸の俳人と交流した。

【他の句】

 夕立に呼出さるるかしわ哉 ◎
 ゆつり葉の茎も紅さすあしたかな ○
 手を延て折行く春の草木哉 ◇
 さゆる夜のともし火すごし眉の剣 ◇